2月に観た美術展のまとめ
★東京都現代美術館
『オノ・ヨーコ|私の窓から』
『東京アートミーティングⅥ "TOKYO"-見えない都市を見せる』
『戦後美術クローズアップ』
『フランシス・アリスと4つの部屋』
『アトリウム・プロジェクト:
大友良英+青山泰知+伊藤隆之《without records - mot ver. 2015》』
★東京ステーションギャラリー
『パリ・リトグラフ工房idemから
―現代アーティスト20人の叫びと囁き
君が叫んだその場所こそが
ほんとの世界の真ん中なのだ。
(c)羽生光晴/原田マハ』
★東京国立近代美術館フィルムセンター
『キューバの映画ポスター
竹尾ポスターコレクションより』
★国立近代美術館
『恩地孝四郎展』
『ようこそ日本へ:1920‐30年代のツーリズムとデザイン』
『ちょっと建築目線でみた美術、編年体』
★森美術館
『村上隆の五百羅漢図展』
『オノ・ヨーコ|私の窓から』
60年にわたり多彩な分野で異なるものを繋ぎ、
新たな回路を作ってきたオノ・ヨーコ(1933年-)。
本展は、これまで主に戦後アメリカ美術のなかで語られてきたオノの活動を、
出身地である東京という都市の文脈で再考するものです。
という美術展でした。
コンセプチュアルアートは
仕掛けたもの勝ちみたいな面もあると思うのですが、
プロデュース力がなくては出来ないこと。
オノ・ヨーコさんのアート活動を俯瞰できる美術展でした。
この美術展は開始された頃キャプションがなくて
良く分からないと評判!?になっていて
後で急いでキャプション追加したんだなって
ことが良く分かりましたよ(笑)
自由に観て楽しめば、
分からなきゃ分からないでイイ気もしますが。
自分で体験するアート、
楽しかったです。
オノ・ヨーコさん救急車で搬送されて
重病説も流れましたが、
インフルだったとのことで
無事退院されて良かったです。
『東京アートミーティングⅥ "TOKYO"-見えない都市を見せる』
現代アートと様々な分野の表現が出合うことで
新たな可能性を探求する東京アートミーティング。
第6回目となる本展は、オリンピック・パラリンピックを2020年に控えた
「東京」という都市をグローバルな文脈で捉え直す試みとして、
ポップカルチャーと従来の美術史の文脈をリミックスして
新しいクリエイションを生み出す東京の潜在力に注目します。
美術、音楽、映像、デザインなど幅広いメディアを通し東京の創造力を紹介します。
というこれ↑読んでも良く分からないですが、
イタロ カルヴィーノの
『見えない都市』
見えない都市 (河出文庫)/
イタロ カルヴィーノ
から、取っているのかも良く分からないですけど。
イタロ・カルヴィーノの『見えない都市』は
第70回ヴェネチア国際映画祭 金獅子賞受賞した
ジャンフランコ・ロッシ監督のドキュメンタリー映画
『ローマ環状線、めぐりゆく人生たち』の制作に
影響を与えた本です。
原作とかじゃないです。
小説も映画もそれぞれに不思議な味わいがあります。
ローマ環状線、めぐりゆく人生たち [DVD]/出演者不明
『東京アートミーティングⅥ "TOKYO"-見えない都市を見せる』
は主に80年代のポップカルチャーを紹介した展示が多く、
YMO関連の展示も多かったです。
80年代に青春だった私はとても懐かしかったです。
チラシの下の2枚の画像は
ポリスとか、PILとか、
YMOとか、
懐かしかったので買った絵葉書。
TOKYO 見えない都市をみせる/
蜷川実花さんの写真展示と
自撮り部屋がありまして。
撮ってみたのが上の写真。
キモイですね。
失礼しました。(;^_^A
『戦後美術クローズアップ』
『フランシス・アリスと4つの部屋』
東京都現代美術館の常設展は、
いつも充実していて満足です。
大型作品がゆったり展示してあって、
混んでいないしじっくり観られます。
『アトリウム・プロジェクト:
大友良英+青山泰知+伊藤隆之《without records - mot ver. 2015》』
前にも紹介しましたが、
レコードはない様々なプレーヤーから
直接面白い音が流れる
とてもユニークなインスタレーションでした。
東京ステーションギャラリー
『パリ・リトグラフ工房idemから
―現代アーティスト20人の叫びと囁き
君が叫んだその場所こそが
ほんとの世界の真ん中なのだ。
(c)羽生光晴/原田マハ』
これは原田マハさんの小説『ロマンシエ』と
ロマンシエ/原田 マハ
リンクした美術展でもありました。
小説のことや、
デヴィッド・リンチ師匠の作品、
短編映画のことなど書きたいことが色々あるのです。
できればまた別に書きたいです。
東京国立近代美術館フィルムセンター
『キューバの映画ポスター
竹尾ポスターコレクションより』
キューバでは
日本映画本映画もたくさん上映されてきていて
座頭市の映画を16本も公開したのは
キューバしかないそうです。
日本映画のポスターもとてもオシャレ。
小さくて良く見えないかもですが、
上の画像6が『座頭市凶状旅』(1963年田中徳三監督)
7が『少年』(1969年大島渚監督)です。
素敵なデザインのポスターがいっぱいで、
1枚家に持って帰り貼りたくなりました。
スチール写真を使って適当にデザインしたというものではなく、
デザイナーがちゃんと映画を観てデザインしています。
展示を見た後、
トークイベントに参加。
何度か記事を書いている、
中南米映画、スペイン映画の
1人配給会社Action Inc.代表の比嘉セツさんと
ラテンアメリカ現代史研究家で
ボリビアの映画制作集団ウカマウの紹介支援を
されている太田昌国さんによる
キューバ映画の歴史など聞いてきました。
『恩地孝四郎展』
日本における抽象美術の父にして木版画近代化の立役者、
そして時代に先駆けたマルチクリエイター
恩地孝四郎(1891-1955)過去最大規模の回顧展。
日本で最初の抽象表現《抒情『あかるい時』》はもちろん、
海外美術館所蔵の重要作62点を含む約400点を一挙公開します。
彼の創作領域は一般に良く知られ評価の高い木版画のみならず、
油彩、水彩・素描、写真、ブックデザイン、
果ては詩作に及ぶ広大なもので、
まるで現代のマルチクリエイターのような活躍がうかがえます。
↑という美術展で、作品数がとても多く、
見応えのある回顧展でした。
私が特に見入ってしまったのは、
写真作品でした。
印画紙と光源の間に物を置いたりして、
カメラを使わずに印画紙を直接感光させる
フォトグラムの手法で撮られた
コラージュのようにも見える作品です。
フィルム撮影した
花や虫をクローズアップで撮った写真も
独特のぬめり感があって不思議な作品でした。
ブックデザインも素敵でした。
『ようこそ日本へ:1920‐30年代のツーリズムとデザイン』
鉄道や航路などの交通網の整備を背景に、
第一次世界大戦後には世界的な海外旅行ブームの時代が到来しました。
シベリア鉄道との連絡による南満州鉄道の国際線化(1911年頃)や
パナマ運河(1914年)の完成によって、
日本にも海外から観光客が押し寄せてくるようになります。
日本政府は1930年に国際観光局を発足させ
「観光立国」をめざして外客誘致キャンペーンを展開、
画家やデザイナーを動員し「美しい日本」を対外的にアピールしました。
こうした観光キャンペーンが功を奏し、
また円安効果もあって1930年代中頃には外国人観光客は4万人を超え、
その消費額は1億円を突破、観光産業は綿織物、生糸、人絹織物に次ぐ
第四位の外貨獲得高を占める重要産業として大きく成長を遂げました。
この展覧会ではジャパン・ツーリスト・ビューローや
国際観光局などの政府機関、
また、日本郵船や大阪商船などの船会社が制作したポスター、
グラフ誌、パンフレットなどを通じて、
当時の日本の観光資源とそこから浮かび上がってくる
日本のイメージを探ります。
↑という内容で、
外国人デザイナーに依頼し
オリエンタリズムを強調したポスターなど、
ちょっとヘンで面白かったです。
東京オリンピックに向けても、
こういうちょっとヘンな
イメージ戦略をするのかもしれません。
『ちょっと建築目線でみた美術、編年体』
当館は残念ながら「建築」を所蔵していません
(そもそも「建築」の所蔵はどのようにして
可能になるのかは難しい問題です)。
しかし、ある文化の歴史的変遷を考える時、
絵画や彫刻などと同じように、あるいはそれ以上に、
建築が重要となるのは言うまでもないでしょう。
住宅は生活と結びつき、
公共建築は政治に(陰に陽に)結びついているのですから。
そこで今回は、「建築目線」で、建築のない
当館のコレクションを見直してみました。
すると、建物が主題として描かれている作品はもちろんのこと、
同時代の建築と共通性を持つ作品や、
逆に、同時代の建築とは対蹠的な作品が見えてきました。
また、建築よりも先に面白いアイデアを
見出していた作品が結構あることもわかりました。
それらを集めて編年体の展示として再構成したのが今回の特集です。
↑という展示でした。
近年建築家の美術展の企画が多い感じがします。
昨年からは
フランク・ゲーリー、オスカー・ニーマイヤー
リナ・ボ・バルディ、ノーマン・フォスター
などありました、
MOMATでは所蔵品で企画してみたョでした。
膨大な所蔵品があるのだから
こんな目線の企画も面白かったです。
MOMATのコレクション展は混んでないし、
写真も撮れるし、
重文作品などの有名作品が必ず展示されてるし、
入場料も安くていいです。(笑)
『村上隆の五百羅漢図展』
村上隆の五百羅漢図展 森美術館
めくるめく村上ワールド!!←クリック
↑これは記事書きました。
3月6日まででしたが、
入場者31万人突破したそうです。
スゴイですね。(゚Ω゚;)
3月は既に終了した
Bunkamura ザ・ミュージアムの
『リバプール国立美術館所蔵
英国の夢 ラファエル前派展』
に行きました。
↑このチラシの画は
ジョン・エヴァレット・ミレイ
「いにしえの夢─浅瀬を渡るイサンブラス卿」なのですが、
イサンブラス卿と後ろの男の子が、
『独裁者と小さな孫』
モフセン・マフマルバフ監督の
大統領と孫に似てるんですよ。(・∀・)
鑑賞した映画の短評は↓
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に鑑賞後随時投稿しています。
ぜひ読んで下さい。
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