『わたしの名前は...』
原題:Je m'appelle Hmmm...
2013年製作 フランス映画
横浜シネマジャック&ベティで鑑賞
一緒に観たのは
『3泊4日、5時の鐘』
これは予想以上に面白く素晴らしい作品でした!
1人でも多くの方に観て戴きたいです!
『セバスチャン・サルガド 地球へのラブレター』
サルガドの激動の人生とその作品を堪能できた
とても見応えのあるドキュメンタリーでした。
↓『わたしの名前は...』予告動画
↓Je m'appelle Hmmm... トレーラー
『わたしの名前は...』
監督・脚本・撮影・美術:アニエス・トゥルブレ
ゲストカメラマン:ジョナス・メカス
音楽:デヴィッド・ダニエル 、
ソニック・ユース
オリジナル音楽:ジャン=ブノワ・ダンケル
出演:
セリーヌ ルー=レリア・デュメールリアック
母 シルヴィー・テステュ
父 ジャック・ボナフェ
トラック運転手ピーター ダグラス・ゴードン
放浪の哲学者 アントニオ・ネグリ
妹 ノエミー・デュクロー
弟 エミール・ゴーティエ
祖母 マリー・クリスチーヌ・バロー
女性舞踏手 亜弥(Aya Tanaka)
男性舞踏手 雫境(Dakei)
ファッション・デザイナーとして知られる
Agnes b.(アニエスベー)が
アニエス・トゥルブレという本名で初監督
これまでにハーモニー・コリン作品のプロデュースや、
デヴィッド・リンチ監督作品『マルホランド・ドライブ』や
クエンティン・タランティーノ監督作品
『パルプ・フィクション』など数々の映画で
衣装をデザインするなど、
映画に情熱を注ぎ続けてきたアニエスベーが、
満を持して自身の作品を製作。
いくつもの素材で洋服を仕立てるように、
様々なカメラで撮影された
異なる映像のテクスチャーによりスケッチを重ねていく。
家を飛び出した少女と、トラック運転手。
奇妙なふたりのロードムービー。
映画は、あっと驚く結末へ向かって進んでいく。
主人公の12歳の少女は父親から虐待を受けていた。
ある日、学校の遠足で出かけた海辺で
偶然停まっていたトラックに乗り込んだ彼女は、
スコットランド人のトラック運転手と共に逃避行に出る。
フランス語と英語、言葉が通じない2人は、
次第に心を通わせていくが…。
10年以上前に新聞で読んだとある事件の記事をきっかけに、
アニエスべー自身が脚本を書いた、
瑞々しいロードムービー。
ジョナス・メカス、ソニック・ユース、
アントニオ・ネグリ・・・
アニエスベーならではの豪華参加陣!
撮影はアニエスベーの友人たちの協力を得て
パーソナルなユニットで行われた。
『ジダン/神が愛した男』の監督で
現代美術家のダグラス・ゴードンがトラック運転手を演じ、
音楽にはフランスのエレクトロポップ・デュオ、
エール(Air)のジャン=ブノワ・ダンケルが参加、
米オルタナティブ・ロック界の最重要バンド、
ソニック・ユースも未発表音源を提供している。
また、アメリカン・アンダーグラウンドを代表する映画監督、
ジョナス・メカスが撮影したシーンには、
イタリアの政治哲学者アントニオ・ネグリが出演するなど、
アニエスベーならではの豪華アーティスト、
文化人たちが集結した。
「思いがけないことが不意に現れる。
物の見方をずらしてみる―
私は、旅で経験する出会いや
日常から切り離された
純粋な自由を描きたかったのです」
―アニエスベー
(公式サイトより)
この映画は、
アニエスベーのオサレな雰囲気の
ロードムービーかな?
って観に行くとガ~ン∑(-x-;)
かもです。
バッド・エンドのどんより系が大好き。
アート映画が好き。
とにかくアニエスベー監督作だから観ておきたい。
と言う方にはおススメしますが、
そうでない方は良く考えてご覧になった方が
よろしいかと思いますョ。
え~私としては、
同じアニエスでも
やっぱり好きなアニエス・ヴァルダ監督の
映画の方がイイです。
あくまでこれは好みの問題ですけどネ。
『幸福』
幸福 [DVD]/
ジャン=クロード・ドルオー,クレール・ドルオー
『ジャック・ドゥミの少年期』
ジャック・ドゥミの少年期 [DVD]/
フィリップ・マロン
『アニエスの浜辺』
アニエスの浜辺 [DVD]/
アニエス・ヴァルダ,ジャック・ドゥミ,マチュー・ドゥミ
『わたしの名前は...』を、
これからとても楽しみに観るという方は、
上記の公式サイトの説明だけ読んでご覧になって下さい。
「内容はどんよりへヴィー系ですよ。」
とだけお伝えしておきます。
何か楽しい作品と組み合わせで
観ることをおススメします。
ご覧になったらまたいらして下さい。
ただ、ここから下の文章でも、
ラストなどの詳しいネタバレはしていません。
色彩設計は赤を基調に青、白と
トリコロールを感じさせ素敵です。
映像はビデオ映像を使ったり
フィルターかけたり
様々な素材を使って
スクリーンサイズも良く変わります。
実験的なビデオアート風といいますか。
でも斬新で新しい現代アート風ではなく、
ちょっと懐かしい感じです。
物語は複雑ではありません。
石工の父親(ジャック・ボナフェ)が失業中で、
母親(シルヴィー・テステュ)が
ウェイトレスの仕事で一家を支えているため、
12歳の主人公セリーヌ
(ルー=レリア・デュメールリアック)は、
幼い妹、弟の世話や家事をしている。
父は仕事を真剣に探すふうでもなく、
家でテレビを見ている日々。
そしてあろうことかセリーヌをレイプ。
母親が傷つくからと
誰にも言えないセリーヌは
家にいたくないので
祖母に会いに行った時にここで暮らしたい
と頼むが断られる。
学校行事の自然学校の行先の海辺で
停まっていたトラックに乗り込む。
そして運転手のピーターに事情を話し、
彼と旅に出る。
セリーヌはだんだん笑顔を取り戻していくが、
悲しい旅の終りを迎えることに。
物語の結末は救いが全くない訳ではありませんが、
バッド・エンドのどんより系です。
映画自体の作りは「アート系」
というより、
「アート映画」です。
ジョン・カサヴェテスの『ラブ・ストリームス』から、
名前をつけた製作プロダクションを設立している
アニエスベー。
ラストシーンは、
『こわれゆく女』(ジョン・カサヴェテス監督)
のジーナ・ローランズ、
『ママと娼婦』(ジャン・ユスターシュ監督)
のフランソワーズ・ルブラン
を意識したそうです。
↓ダグラス・ゴードンが語る自身の
ビデオ・インスタレーション
原題:Je m'appelle Hmmm...
2013年製作 フランス映画
横浜シネマジャック&ベティで鑑賞
一緒に観たのは
『3泊4日、5時の鐘』
これは予想以上に面白く素晴らしい作品でした!
1人でも多くの方に観て戴きたいです!
『セバスチャン・サルガド 地球へのラブレター』
サルガドの激動の人生とその作品を堪能できた
とても見応えのあるドキュメンタリーでした。
↓『わたしの名前は...』予告動画
↓Je m'appelle Hmmm... トレーラー
『わたしの名前は...』
監督・脚本・撮影・美術:アニエス・トゥルブレ
ゲストカメラマン:ジョナス・メカス
音楽:デヴィッド・ダニエル 、
ソニック・ユース
オリジナル音楽:ジャン=ブノワ・ダンケル
出演:
セリーヌ ルー=レリア・デュメールリアック
母 シルヴィー・テステュ
父 ジャック・ボナフェ
トラック運転手ピーター ダグラス・ゴードン
放浪の哲学者 アントニオ・ネグリ
妹 ノエミー・デュクロー
弟 エミール・ゴーティエ
祖母 マリー・クリスチーヌ・バロー
女性舞踏手 亜弥(Aya Tanaka)
男性舞踏手 雫境(Dakei)
ファッション・デザイナーとして知られる
Agnes b.(アニエスベー)が
アニエス・トゥルブレという本名で初監督
これまでにハーモニー・コリン作品のプロデュースや、
デヴィッド・リンチ監督作品『マルホランド・ドライブ』や
クエンティン・タランティーノ監督作品
『パルプ・フィクション』など数々の映画で
衣装をデザインするなど、
映画に情熱を注ぎ続けてきたアニエスベーが、
満を持して自身の作品を製作。
いくつもの素材で洋服を仕立てるように、
様々なカメラで撮影された
異なる映像のテクスチャーによりスケッチを重ねていく。
家を飛び出した少女と、トラック運転手。
奇妙なふたりのロードムービー。
映画は、あっと驚く結末へ向かって進んでいく。
主人公の12歳の少女は父親から虐待を受けていた。
ある日、学校の遠足で出かけた海辺で
偶然停まっていたトラックに乗り込んだ彼女は、
スコットランド人のトラック運転手と共に逃避行に出る。
フランス語と英語、言葉が通じない2人は、
次第に心を通わせていくが…。
10年以上前に新聞で読んだとある事件の記事をきっかけに、
アニエスべー自身が脚本を書いた、
瑞々しいロードムービー。
ジョナス・メカス、ソニック・ユース、
アントニオ・ネグリ・・・
アニエスベーならではの豪華参加陣!
撮影はアニエスベーの友人たちの協力を得て
パーソナルなユニットで行われた。
『ジダン/神が愛した男』の監督で
現代美術家のダグラス・ゴードンがトラック運転手を演じ、
音楽にはフランスのエレクトロポップ・デュオ、
エール(Air)のジャン=ブノワ・ダンケルが参加、
米オルタナティブ・ロック界の最重要バンド、
ソニック・ユースも未発表音源を提供している。
また、アメリカン・アンダーグラウンドを代表する映画監督、
ジョナス・メカスが撮影したシーンには、
イタリアの政治哲学者アントニオ・ネグリが出演するなど、
アニエスベーならではの豪華アーティスト、
文化人たちが集結した。
「思いがけないことが不意に現れる。
物の見方をずらしてみる―
私は、旅で経験する出会いや
日常から切り離された
純粋な自由を描きたかったのです」
―アニエスベー
(公式サイトより)
この映画は、
アニエスベーのオサレな雰囲気の
ロードムービーかな?
って観に行くとガ~ン∑(-x-;)
かもです。
バッド・エンドのどんより系が大好き。
アート映画が好き。
とにかくアニエスベー監督作だから観ておきたい。
と言う方にはおススメしますが、
そうでない方は良く考えてご覧になった方が
よろしいかと思いますョ。
え~私としては、
同じアニエスでも
やっぱり好きなアニエス・ヴァルダ監督の
映画の方がイイです。
あくまでこれは好みの問題ですけどネ。
『幸福』
幸福 [DVD]/
ジャン=クロード・ドルオー,クレール・ドルオー
『ジャック・ドゥミの少年期』
ジャック・ドゥミの少年期 [DVD]/
フィリップ・マロン
『アニエスの浜辺』
アニエスの浜辺 [DVD]/
アニエス・ヴァルダ,ジャック・ドゥミ,マチュー・ドゥミ
『わたしの名前は...』を、
これからとても楽しみに観るという方は、
上記の公式サイトの説明だけ読んでご覧になって下さい。
「内容はどんよりへヴィー系ですよ。」
とだけお伝えしておきます。
何か楽しい作品と組み合わせで
観ることをおススメします。
ご覧になったらまたいらして下さい。
ただ、ここから下の文章でも、
ラストなどの詳しいネタバレはしていません。
色彩設計は赤を基調に青、白と
トリコロールを感じさせ素敵です。
映像はビデオ映像を使ったり
フィルターかけたり
様々な素材を使って
スクリーンサイズも良く変わります。
実験的なビデオアート風といいますか。
でも斬新で新しい現代アート風ではなく、
ちょっと懐かしい感じです。
物語は複雑ではありません。
石工の父親(ジャック・ボナフェ)が失業中で、
母親(シルヴィー・テステュ)が
ウェイトレスの仕事で一家を支えているため、
12歳の主人公セリーヌ
(ルー=レリア・デュメールリアック)は、
幼い妹、弟の世話や家事をしている。
父は仕事を真剣に探すふうでもなく、
家でテレビを見ている日々。
そしてあろうことかセリーヌをレイプ。
母親が傷つくからと
誰にも言えないセリーヌは
家にいたくないので
祖母に会いに行った時にここで暮らしたい
と頼むが断られる。
学校行事の自然学校の行先の海辺で
停まっていたトラックに乗り込む。
そして運転手のピーターに事情を話し、
彼と旅に出る。
セリーヌはだんだん笑顔を取り戻していくが、
悲しい旅の終りを迎えることに。
物語の結末は救いが全くない訳ではありませんが、
バッド・エンドのどんより系です。
映画自体の作りは「アート系」
というより、
「アート映画」です。
ジョン・カサヴェテスの『ラブ・ストリームス』から、
名前をつけた製作プロダクションを設立している
アニエスベー。
ラストシーンは、
『こわれゆく女』(ジョン・カサヴェテス監督)
のジーナ・ローランズ、
『ママと娼婦』(ジャン・ユスターシュ監督)
のフランソワーズ・ルブラン
を意識したそうです。
現代美術家のダグラス・ゴードンが演じたトラック運転手役は
当初テレンス・スタンプの予定だったそうですが、
スケジュールが合わなくなり、
ダグラス氏に。でも、本当に似合ってました。
当初テレンス・スタンプの予定だったそうですが、
スケジュールが合わなくなり、
ダグラス氏に。でも、本当に似合ってました。
↓ダグラス・ゴードンが語る自身の
ビデオ・インスタレーション
セリーヌ役ルー=レリア・デュメールリアックは、
演技未経験な田舎の女の子だそうですが、
寡黙なセリーヌにぴったりな佇まいがありました。
演技未経験な田舎の女の子だそうですが、
寡黙なセリーヌにぴったりな佇まいがありました。
母のシルヴィー・テステュは疲れた感じがとてもリアル。
父のジャック・ボナフェはチャレンジングな役。
死んでしまえ~!と、思いましたョ。
上手い証拠ですね。
父のジャック・ボナフェはチャレンジングな役。
死んでしまえ~!と、思いましたョ。
上手い証拠ですね。
娘と父のスゴイジャンプ!
日本人の舞踏家、亜弥さん、雫境さんが
劇中登場します。
劇中登場します。
アニエスベー。2013年ヴェネチア映画祭で。
私が尊敬するアニエス・ヴァルダ監督とネコ(=^・ω・^=)