『東京の日』
2015年制作 日本映画
ユーロスペースで鑑賞
11月1日に観た映画
『マイ・インターン』
『エール!』
↓『東京の日』予告動画
監督・脚本:池田千尋
エグゼクティブプロデューサー:日置克史
プロデューサー:前田紘孝
撮影:池内義浩
音楽:茂野雅道
現場録音:清水オサム
音響:菊池信之
照明:斉藤徹
編集:田巻源太
ライン・プロデューサー:金森保
出演:
アカリ 趣里
本田祐介 佐々木大介
水口波子 浅野千鶴
中村太一 小澤雄志
ゆか 田中佐季
長谷川 山田純大
ハルミ 渡辺真起子
未知子 香川京子
観野 佐藤岳人
「東南角部屋二階の女」の池田千尋監督が、
オリジナル企画として
自ら脚本も執筆したラブストーリー。
東京の片隅で出会った男女の恋愛を通じて、
愛の本質を問う。
出演は「水の声を聞く」の趣里、
「南風 なんぷう」の佐々木大介。
東京の下北沢近辺でロケ撮影を行ない、
昭和の雰囲気漂うスナックの風景などが郷愁を誘う。
(ムービーウォーカーより)
主人公の本田(佐々木大介)は28歳で、
下北沢のカフェでバイトをしている。
ある日、田舎から行く当てもなく飛び出してきた
アカリ(趣里)と出会い、
とりあえず自分の部屋に連れていく。
アカリは未知子(香川京子)がオーナーで、
ハルミ(渡辺真起子)がママのスナックで働くことになる。
アカリには田舎を出てきたワケがあった...
昨年、池田監督が手掛けた舞台劇
「東京の空」「東京の歌」の登場人物の一人
本田が主人公で映画 を作ったのが「東京の日」
ということだそうです。
監督は
「今は分かり易い映画が歓迎されるけど、
分からないことを反芻して考える
そんな映画がもっとあっていいと思います。」
と語られました。
監督の考えには賛成ですが、
『東京の日』は分かりにくい映画とは思いません。
本田は来るものは拒まず、
去る者は追わずで、
何を考えているか分からないタイプの
煮え切らない青年です。
でも、こういう人はたくさんいそうです。
アカリは意志がしっかりした女の子。
これからの人生でも
何があっても大丈夫そう。
本田はアカリと出会った経験によって
やっと自分の人生に自覚的になれるかな?
と言う感じ。
アカリも、
本田が働くカフェの店長水口波子、
女友達のゆかなど、
女性たちは地に足を付けて生きて行きそうです。
スナックのオーナー、ママの
ベテランお二人は本田を暖かく見守ってくれます。
女性は強く生きながら愛もある。
(簡単に母性本能とか言いませんよ)
男子も頑張れ!
って監督のエールが聞こえてきそうな作品です。
撮影(池内義浩氏)音響(菊池信之氏)など
制作スタッフはベテランの仕事で
流石だと感じました。
丁寧に作られているし、
芝居もしっかりしています。
ただ私には、
ゴメンナサイ、
年齢的な問題もあって
正直なところ食い足りなかったのですが、
若い人が観るときっと身近に感じて
思う所のある映画だと思いますので、
ご覧になって戴きたいです。
娘さんである趣里さんは
素敵な歌声を披露しています。
いつも本田くんしか
おらず、大丈夫なのかなと心配に...
どう生活のやりくりをしているのかと...
頑張れ本田くん!
10月31日(土)
ユーロスペースでの
監督とキャストによる
初日舞台あいさつに行って来ました。
池田千尋監督は北海道生まれ、静岡県磐田市出身で、
高校時代から自主映画制作を始め、
シネマイーラができる前の
浜松東映劇場での自主上映で映画を観ていたそうです。
同じ映画をきっと同時期に
観ていたこともあるだろうと思います。
2011年に浜松市制100周年事業のひとつに
浜松ゆかりの映画人のパネルディスカッションがありました。
シネマイーラ館主榎本さんが中心に企画されたので、
私は打ち上げにも参加させて戴き取材をしました。
池田千尋監督もパネラーとして参加してみえました。
池田監督は現在、人気コミックの映画化作品の
『先輩と彼女』も公開中です。
来年公開予定の黒沢清監督の
『クリーピー』では共同脚本と活躍中ですが、
2011年のときは映画監督としてやっていくことの
大変な苦労話も聞かせて戴きました。
個人的に池田監督にはいつか、
『お盆の弟』のような映画作家としての
苦労話エピソードをネタにした映画を
女性ならではの裏話など盛り込んで
撮って欲しいなあと期待しています。
これからも応援します!
↑『先輩と彼女』は東映配給のメジャー作品です。
池田監督の
『東南角部屋二階の女』(2008年)
出演:
西島秀俊
加瀬亮
竹花梓
香川京子
塩見三省
高橋昌也
大谷英子
赤堀雅秋
浜田晃
利重剛 他
おススメします。
東南角部屋二階の女 (プレミアム・エディション) [DVD]/
西島秀俊,加瀬亮,竹花梓
『マイ・インターン』
ロバート・デ・ニーロは軽妙だし、
アンちゃんも応援したくなる役。
笑って、ホロッとくる、
上手い映画、大人のコメディーですね。
自分の実際の人生には色々辛いことなどがあっても、
こんな映画を観ると一時現実を忘れて
元気が出る、そんな作品だと思います。
が...。
私の場合は、
こんな上手くは行くはずないって。
これで感動しろって言われても...
と、どんどん冷めて斜めに観てしまう
自分が面倒くさい。(苦笑)
アンちゃんの役なんて全然面倒な人間じゃないっす。
映画の日サービスデーなんで
たまにはこういう映画も観ようかと考えて...(^o^;)
隣に座っていた女性は泣いていましたし、
場内からは鼻をすする音が他にも沢山でしたョ。
『エール!』
こちらは素直に観れたのです。
フランス映画としては珍しい
ストレートな感動作品。
でも、セックスについてのオープンで
ユーモアのある描写や、
政治に対する皮肉も織り込んだりは
しっかりフランス映画のエスプリ。
耳が聞こえない家族の中で、
ひとりだけ聞こえる娘が歌にめざめ
音楽学校を目指し奮闘する姿を素直に
応援したくなりました。
家族の描写にもホッこり(o^-')b
いや、ホントに面倒くさい奴でスミマセンf^_^;
水谷豊さんと伊藤蘭さんの
スナックのお客が
本田くんは、カフェのバイトで
本田役の佐々木さん
池田千尋監督