Quantcast
Channel: 映画時光 eigajikou
Viewing all articles
Browse latest Browse all 1311

おかあさんの木 感想鈴木京香が息子達を戦争に奪われる母親熱演。こんな映画が作れる世であって欲しい

$
0
0

『おかあさんの木』

日本映画
2015年製作 東映配給
チネチッタ川崎で鑑賞







↓『おかあさんの木』予告動画


監督・脚本:磯村一路
編集:菊池純一
原作:大川悦生
撮影:喜久村徳章
美術:磯田典宏
音楽:渡辺俊幸
出演:鈴木京香
志田未来
三浦貴大
平岳大
田辺誠一
波岡一喜
市川知宏
松金よね子
有薗芳記
菅原大吉
石井貴就
細山田隆人
大鶴佐助
大橋昌広
西山潤
森田彩華
安藤瑠一
木場勝己
大杉漣
奈良岡朋子

夫を早くに亡くし女手一つで6人の息子達を
育てているミツ(鈴木京香)は、
養子に出した子を含めて、
7人の息子を次々と戦争に送り出すことになり、
子どもたちが戦地に赴くたびに
桐の木を植えてひとりひとりの無事を祈るが、
息子達の運命は...

原作は小学校の国語の教科書にも載っている
大川悦生の児童文学。

([お]14-1)
おかあさんの木 (ポプラ文庫)/大川 悦生



おかあさんの木 (ポプラポケット文庫 (032-1))/大川 悦生


磯村監督といえば
田中麗奈が魅力的だった
『がんばっていきまっしょい』
って、古い!?
でも、これは好きだなあ。
がんばっていきまっしょい [DVD]/
田中麗奈,清水真実,葵若菜


『おかあさんの木』はド直球な映画です。
捻りはありません。工夫もありません!?(;´▽`A``
今日本が「戦争をする国」になるかどうかという
際どい情勢で、
この映画が戦後70年記念作品として作られる
意味はあると思うのですが、
残念ながら映画的な魅力には欠けます。
一昔前なら吉永小百合が演じそうな母親を、
鈴木京香が熱演しています。
そういえば本作に出ている
志田未来は『母べえ』で
吉永小百合の娘役でしたね。

母べえ 通常版 [DVD]/
吉永小百合,坂東三津五郎,浅野忠信


『母べえ』に比べると、
時代考証がちょっと甘いんじゃないか...
まあ、書き出すと色々とありますが、
真摯な作品だとは思いますし、
こんな映画も作れなくなる世の中には
絶対になって欲しくないのでこの辺で。
ただ、
キャストがあまりに地味...(^o^;)
若い人に見てもらいたいということですけど、
水曜レディースデーに
チネチッタの大きな407席の部屋はガラガラでした。
川崎のシネコン3館全部でかかっているし、
全国203館で公開中だということですが...
お客は語りの奈良岡朋子さんと同年代くらいの
年配の方が殆ど。
若い子が魅力を感じる工夫をしないと、
観てもらえないですよねエ...
私は娘と観ましたが、
若い子は娘だけでした。(°д°;)
娘が「若い子に見てもらいたいなら、
ジャニーズ出さなきゃだめなんじゃない?
ニノとか出さないと。三浦貴大だけじゃねえ...」と言いました。
ジャニーズのことはロクに知らない子なんですけどね(^o^;)
今回は息子役の中で広く知られているのは
三浦貴大くらいじゃないでしょうか。
映画に出まくって芸域も広げている三浦君ですね。
今回は彼に似合っている役かとは思いますが、
特に印象深いわけではないです。
『ローリング』(冨永昌敬監督)の彼には期待してます。
↓『ローリング』予告動画




この夏絶対観ようと思っている新作戦争映画は、
塚本晋也監督の『野火』
(市川昆監督の『野火』1959年は昨年新文芸坐で観ました。)
浜松シネマイーラでは7月25日(土)~上映

↓『野火』予告動画





『おかあさんの木』は、
いかにも「泣かせてやろう」
みたいなあざとさはないので、
感動もの、泣ける映画が好みな方には
オススメできると思います。
私もミツが気の毒でグッときたところもありましたよ。
これからの日本で彼女のような体験をする
母親を絶対に出してはいけないです。
年配の人たちはこの映画を観て泣けるのなら、
自分たちの目の前の利益誘導だけ考えて
選挙の投票をしないでほしいですね。

電車に乗っていた時に、
4~5歳くらいの男の子とお母さんが話していて
男の子の発言にドキッとしました。

男の子「オレはジイジみたいに長生きするからね。」

母「そうね、長生きしてね。」
  
男の子「オレは絶対に戦争には行かないよ。
    戦争している所にも行きたくない。」

日本がもしアメリカの尾尻について
戦争をする国になったら
この男の子のような世代の子どもたちが、
将来戦争に行かなければ
ならなくなるのかもしれないのです。
この男の子の発言を聞いて欲しい大人がたくさんいます。

私がおススメの反戦映画の傑作は
深作欣二監督の『軍旗はためく下に』

軍旗はためく下に 感想 傑作!!
深作欣二監督・脚本、脚本:新藤兼人、長田紀生。
左幸子、丹波哲郎他
←クリック




田舎の農家のお母さんとしては、
割烹着姿もキレイ過ぎる!?鈴木京香


兄弟の中では出番の多い三浦君
























Viewing all articles
Browse latest Browse all 1311

Trending Articles