さようならアンジェイ・ワイダ監督
新作「Powidoki」について
「クエイ兄弟―ファントム・ミュージアム―」展
「エッシャー展―視覚の魔術師―」
トーマス・ルフ展
ポーランドの巨匠アンジェイ・ワイダ監督が
10月9日に90歳で亡くなりました。
13日から開催のローマ国際映画祭に
参加する予定だったそうです。
最近体調を崩して入院中でした。
9月のトロント映画祭でお披露目された
新作「Powidoki」(原題:残像)は、
第89回(2017年)アカデミー賞外国語映画賞
ポーランド代表に決まっています。
「Powidoki」(原題:残像)は、
ポーランドのウッチにある国立美術大学、
ウッチ・ヴワディスワフ・スチシェミンスキ美術アカデミーに
名を残す、この学校の創設者のひとり
ヴワディスワフ・スチシェミンスキの伝記映画です。
スチシェミンスキ(1893.11.21 ~ 1952.12.28)
は前衛芸術の画家です。
妻の彫刻家カタジナ・コブロと一緒に
ポーランドの前衛芸術の基盤を築きました。
しかし、スターリンが独裁で推し進めた
硬直化した社会主義リアリズムと
対立することになりました。
ワイダ監督はウッチ映画大学の出身なので
実際に若い頃関わりがあった人なのかもしれません。
ワイダ監督にウッチ映画大学への
入学を勧められたのが
イエジー・スコリモフスキー。
アンジェイ・ムンク、
ロマン・ポランスキー、
クシシュトフ・キェシロフスキ、
クシシュトフ・ザヌッシなども同校出身。
右がヴワディスワフ・スチシェミンスキ本人
「Powidoki」トレーラー
私が一番最近
ワイダ監督の作品をスクリーンで観たのは
昨年のポーランド映画祭で上映された
日本未公開だった『サムソン』(1961)です。
大学に入学した主人公のユダヤ人青年ヤクプは
親ナチの学生達に暴力を振るわれるが
誤って1人を殺してしまい牢獄へ。
ドイツ軍侵攻で釈放後はゲットーへ、
そこから逃亡し匿われ
最後は地下活動の隠れ家で悲劇が...
逃亡生活は観ていて疲れる程
苛酷な描写で重苦しい作品でした。
ワイダ監督はマノエル・ド・オリヴェイラ監督くらい
長生きされてまだまだ作品を撮ってくれそうな
気がしていたのでとても残念です。
今年のポーランド映画祭は
11月26日(土)~12月9日(金)
シネマート新宿で開催。
(東京フィルメックスとちょっと被るなぁ)
ワイダ監督からのビデオメッセージが
貰ってあるそうだし、
ワイダ監督特集もあるとのことで楽しみです。
ワイダ監督が第72回(1999年)
アカデミー賞名誉賞を受賞したときの動画
プレゼンターはジェーン・フォンダ
最近行った美術展
視覚のトリックを使っている
アーティストの展覧会がなぜか続きました。
初期のポートレートのシリーズは
自分で撮った友人の写真を
2メートル大に引き伸ばした
巨大なポートレート。
jpegsシリーズは
インターネットからダウンロードした写真画像に
圧縮をかけてピクセルのブロックノイズを
画のように見せる作品。
離れて見ると普通の写真に見えますが
近づくとピクセルの乱れがはっきりします。
イエジー・スコリモフスキー監督の
『イレブン・ミニッツ』は
このjpegsシリーズの概念と
繋がっているなと思ったことを
いずれ記事にしたいのだけど。
東京国立近代美術館
トーマス・ルフ展
エッシャーのだまし絵を
立体化した作品の展示がユニークでした。
そごう美術館
ハウステンボスコレクション
「エッシャー展―視覚の魔術師―」
公開制作した「鹿」
「クエイ兄弟―ファントム・ミュージアム―」展
神奈川県立近代美術館 葉山
クエイ兄弟の映像以外の仕事まで
網羅的に紹介した回顧展。
面白かったけど
かなりマニアックな展覧会だから
正直よく開催できたなぁと。(^▽^;)
これが好き。
「ヤン・シュヴァンクマイエルの部屋」(1984年)
閉館した鎌倉館にあった
イサム・ノグチのこけしが
葉山館へ引っ越して来てました。
海が好きだから
葉山館に来ると
海が観れて嬉しい(o^-')b
曇っていて富士山が見えなかったのは残念(^o^;)
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