「トニ・エルトマン」Toni Erdmann(原題)
↑「Screen スクリーン」誌の星取表でも
記憶にない高得点でトップ。
↑星取表の総合成績でも1位。
この総合得点上位5位以内からは
受賞はひとつも出ませんでした。
今年のカンヌ映画祭で
圧倒的な高評価を得ていた
ドイツのマレン・アーデ監督
「トニ・エルトマン」は
審査員には完全無視され
無冠に終わりました。
パディー・パワーのオッズでも
1番人気でしたから
今年は賭けが外れた人が
大量に出たことでしょう。
受賞結果をフランスの新聞各紙は
非難しています。
私が読んでいる
古賀太さんのブログで紹介しているので
興味のある人は
ここ←クリックでどうぞ
メディアや批評家、記者の評価と
受賞結果が違ってくることはよくあります。
審査委員長のリーダーシップが強い時は
委員長の意向が反映された結果になったりします。
審査員の合議で決まるのだから
玉虫色になることもあるでしょう。
審査員は監督、プロデューサー、俳優など
映画の作り手側の人たちなので、
送り手として観る側とは違う判断もすると思います。
世界情勢や政治的な判断が働くこともあります。
そういったことを知っていても
今年の受賞結果は
新しい映画、新しい才能を送り出すという
カンヌ映画祭の役目を
殆ど感じられないチョイスでした。
「トニ・エルトマン」は
ある視点部門への出品だったのが
格上げでコンペ入りでした。
北米、中南米への配給権は
ソニー・ピクチャーズ・クラシックスが買いました。
日本はビターズエンドさんが買ってくれたので
見られますよ。楽しみです。
昨年カンヌでグランプリを受賞した
ネメシュ・ラースロー監督(今年はコンペ部門審査員)
『サウルの息子』が
今年のアカデミー賞外国語映画賞を取りました。
「トニ・エルトマン」はコメディーなので、
アカデミー賞外国語映画賞向きではないかもしれないけど、
これから話題の作品になることは間違いありません。
そして星取表の総合成績2位は
「Elle エル(原題)」
ポール・ヴァーホーベン監督
(フランス=ドイツ=ベルギー合作)
イザベル・ユペール主演
ヴァーホーベン監督は77歳になりましたが、
まったく枯れていないようです。
「エル」は
冒頭ゲーム会社代表のユペールがレイプされる
ところから始まり、
彼女を含めた周囲のエグイ恋愛劇が
繰り広げられる背後にある意外な人物がいる
というサスペンスで
ハリウッドでは作れないタイプの
衝撃的な作品みたいです。
ぜひ日本公開して欲しいです。
撮影がステファーヌ・フォンテーヌで
ジャック・オーディアール監督の
『真夜中のピアニスト』『預言者』『君と歩く世界』や、
なんと、私が騒いでいる(笑)
マット・ロス監督ヴィゴ・モーテンセン主演
「キャプテン・ファンタスティック」も彼が撮影なんです。
ガエル・ガルシア・ベルナル主演
『NO』のチリのパブロ・ラライン監督の
ハリウッドデビュー映画で来年アメリカで公開
ナタリー・ポートマンがジャクリーン・ケネディを演じる
「Jackie ジャッキー(原題)」の撮影も手掛けています。
↓Elle (2016) 公式トレーラー
イザベル・ユペールと
ポール・ヴァーホーベン監督
ポール・ヴァーホーベン監督
↓Toni Erdmann トレーラー
マリン・アーデ監督とクケリ
サンドラ・フラーとクケリ
父親ヴィンフリート/トニ・エルトマン(父の偽名)を演じたペーター・シモニシェック
マリン・アーデ監督
娘イネス役サンドラ・フラー
マリン・アーデ監督
娘イネス役サンドラ・フラー
「トニ・エルトマン(原題)」Toni Erdmann
ドイツ=オーストリア合作
監督・脚本:マリン・アーデ
性格が正反対の父・娘が
久しぶりに会ったことから騒動が起こるコメディー。
ドイツで年老いた愛犬と暮していた
音楽教師ヴィンフリードは、
愛犬の死をきっかけに
冗談が好きで情熱的な自分とは
性格が正反対で
ビジネス・コンサルタントとして
ルーマニアのブカレストで働く娘イネスに
久しぶりに会いに行く。
彼はイネスの職場に押し掛けたり、
トニ・エルトマンに変身したりで
イネスをとことん困らせる。
ヌードパーティーがあったり
かなりハチャメチャなコメディーのようです。
劇中に登場するルーマニアの
毛むくじゃらはブルガリアの悪霊祓いの
お祭りの妖精クケリ(Kukeri)が、
フォトコールやレッド・カーペットにも登場して
人気者に。
日本でもイラストレーターの
八重樫王明さんがクケリの写真集を出しています。↓
KUKERI
by 八重樫王明
forkN
こちらは無料版↓
KUKERI - lite
by 八重樫王明
forkN
カンヌで
「Variety バラエティー」誌を読むクケリ
「Variety バラエティー」誌を読むクケリ
ネットでは日本でもツィッターなどで
すでにモフモフすぎるクケリと話題に
なっていたようですが、
「トニ・エルトマン」は
世界的にブレークしそうだから、
日本でもクケリ・ブームが来るかな?
地方によって色々なクケリの扮装があってすごいです。
日本でいうと「なまはげ」みたいです。
一部を紹介しますね。
↓「クケリ」の動画
ツィッターには
「トニ・エルマン」の
公式アカウントから
こんなツィートが。
「心配しないでね!
少なくとも、クケリはカンヌで
バカンスを楽しみました!!」
高評価でパルム・ドール確実かと
言われていたのに無冠に終わり...
残念だったとの声に応えたのでしょう。(°∀°)b
なんか、クケリっぽく
モフモフ化してない?
なメル・ギブソン (60歳)ですが、
マックス役をトム・ハーディに取られても
まだまだ、アクションも行けるぜと、
「エクスペンダブルズ」入りも狙ってるかどうかは
分かりませんが、
カンヌ映画祭
ミッドナイト・スクリーニングで
ワールドプレミア上映された
「ブラッド・ファーザー Blood Father(原題)」
は、娘のためにハードに頑張る
リーアム・ニーソンに対抗か!?な作品。
前科者の親父が麻薬ディーラーから命を狙われた
16歳の娘を守るアクション・スリラー
監督は『アサルト13 要塞警察』などの
ジャン=フランソワ・リシェで
フランス資本の映画です。
エリザベス・ローム
ウィリアム・H・メイシー
トーマス・マン
エリン・モリアーティ
ディエゴ・ルナ
などが共演
↓「ブラッド・ファーザー」トレーラー
人相悪いディエゴ(^o^;)
はい、この記事の中に、
ちゃんと私の好きなこの2人
ガエルとディエゴの名前を入れましたよ(笑)
そんなことしてるから記事作るのに時間がかかるのョ(^_^;)
カンヌ映画祭のコンペティション部門受賞作や、
まだ紹介していないコンペ作品について書こうかと
思ってたけど、
もう、これでお終いでいいかな(笑)
「トニ・エルトマン」でググると
今なんと私のブログ記事がトップなんです(自慢)(^o^;)
トニ・エルトマン マーレン・アーデ監督、
アイ・ダニエル・ブレイク ケン・ローチ監督
カンヌで高評価←クリック
話題作の「トニ・エルトマン」と
パルム・ドールの
「アイ・ダニエル・ブレイク」を
受賞発表前に一緒に紹介したから
アクセスも多かったみたいです。
もう、5月も終わりなのに
4月に観た映画のまとめもしてないし、
6月公開の新作映画の紹介記事も書かなくちゃ。
焦るなァ。
今週劇場鑑賞した映画
『ディストラクション・ベイビーズ』
『君がくれたグッドライフ』
『海よりもまだ深く』
日本・フランス合作映画『淵に立つ』が
ある視点部門で審査員賞受賞。
深田晃司監督監督は受賞スピーチは
相当緊張していた感じでしたが、
「韓国や中国と比べて
まだ日本はフランスとの合作映画も少ないので
日本とフランスの映画の結びつきを強めていきたい」
とスピーチしていました。
2年続けてカンヌ映画祭に参加した浅野忠信のことは
ニュースになっていたけど、
『淵に立つ』と『海よりもまだ深く』の両方に出演している
古舘寛治さんもすごいじゃないですか。
で、昨日観たのは是枝裕和監督の
『海よりもまだ深く』
でした。
昨年のカンヌ映画祭コンペ部門に出品の
『海街diary』より
私は個人的に
グッときた心理的にツボな映画でした。
やっぱり是枝監督の映画は
山崎裕さんのカメラがいいなァ。
これはシネコンでかかっているけど、
1本で書きたいなと思っています。
山崎裕さんカメラの映画今年3本目。
『広河隆一 人間の戦場』
『断食芸人』
『海よりもまだ深く』
そして、
6月公開佐村河内守氏を森達也監督が追った
ドキュメンタリー『FAKE』
7月下旬公開予定の
是枝裕和監督のドキュメンタリー
『いしぶみ』
(原爆で亡くなった旧制・広島二中一年生が残した言葉を
読み語る綾瀬はるかの朗読劇を
劇場用に再編集)
も観ます。
鑑賞した映画の短評は↓
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に鑑賞後随時投稿しています。
ぜひ読んで下さい。
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