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Channel: 映画時光 eigajikou
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8月の家族たち舞台感想ケラリーノ・サンドロヴィッチ上演台本・演出 麻実れい、秋山菜津子、常盤貴子

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シアターコクーン・オンレパートリー+キューブ 2016
舞台『8月の家族たち August: Osage County』

Bunkamuraシアターコクーンで鑑賞



↓『8月の家族たち August: Osage County』出演者動画


↓舞台『8月の家族たち』KERAコメント(上演台本・演出)


↓舞台『8月の家族たち』麻実れいコメント


作:トレイシー・レッツ
上演台本・演出:ケラリーノ・サンドロヴィッチ
翻訳:目黒条
出演:
麻実れい
秋山菜津子
常盤貴子
音月桂
橋本さとし
犬山イヌコ
羽鳥名美子
小野花梨
中村靖日
藤田秀世
村井國夫
木場勝己
生瀬勝久

あらすじ
8月、オクラホマ州のオーセージ郡。
うだるような暑さの中、
ウェストン家の三姉妹のうち、
長女バーバラと次女アイビーが実家に戻ってきた。
詩人でアルコール中毒の父ベバリーが失踪したというのだ。
ベバリーは家政婦ジョナを雇った直後に、姿を消していた。
家に残されていたのは、薬物の過剰摂取で半錯乱状態となり、
口を開けば罵声を娘たちに浴びせる母バイオレットだ。
長女バーバラは夫のビル、娘のジーンを伴っていたが、
家族には明かせない問題を抱えている。
両親想いの次女アイビーもまた、
家族には秘密の恋愛を育んでいる。
ぎくしゃくした母と娘たちの緩衝材は、
陽気な叔母マティ・フェイと夫のチャーリーだ。
そして一家に、衝撃的な現実が突きつけられた。
やがて三女カレンが婚約者のスティーブを連れて姿を現す。
叔母夫婦の息子リトル・チャールズも到着し、
ようやく一族全員が揃ったディナーのテーブルで、
それぞれが抱える鬱積が爆発し…。(公式サイトより)


8月の暑いオクラホマを舞台に
母と三姉妹と家族たちが
父の死をきっかけにぶつかり合う
ブラックコメディー。

戯曲は『ピューリッツァー賞』受賞
公演は『トニー賞』最優秀作品賞ほか4部門受賞、
2013年に映画化されて
アカデミー賞では
メリル・ストリープが主演女優賞
ジュリア・ロバーツが助演女優賞
にノミネートされました。







↓映画『8月の家族たち』予告動画


監督:ジョン・ウェルズ
出演:メリル・ストリープ
ジュリア・ロバーツ
ユアン・マクレガー
クリス・クーパー
アビゲイル・ブレスリン
ベネディクト・カンバーバッチ
ジュリエット・ルイス
マーゴ・マーティンデイル
ダーモット・マローニー
ジュリアン・ニコルソン
サム・シェパード
ミスティ・アッパム

映画はご覧になった方も多いと思います。
私は残念ながら見逃してしまい
WOWOW録画で観ました。
私の好きなサム・シェパード、
ユアン・マクレガーが
出てたからってことだけじゃなく(^o^;)
家族の壊れ具合の描き方が面白かったです。
現代のアメリカの家族像を垣間見ました。
この映画でのカンバーバッチさん好きなんです。
ラストのジュリロバが車で走るシーンなんか
映画化した意味のある印象深い描写でした。


ブロードウェイの公演の動画はこちら↓


映画のキャストと相関図


image
舞台のキャストと相関図


image



私が今回観たのは
上演台本、演出を
劇団ナイロン100℃の主宰の
ケラリーノ・サンドロヴィッチが担当した舞台です。
KERAといえば私はバンド「有頂天」、
ナゴムレコードという世代ですが、
1985年に劇団健康を旗揚げして演劇活動も行い、
今や岸田國士戯曲賞、菊田一夫演劇賞、
読売演劇大賞最優秀作品賞、優秀演出家賞
などを受賞した、演劇界を担う人。
ケラのコメント
「プロデューサーから『他人の戯曲で演出してみたいものはありませんか』
という提案を受けたので、必死に探したのです。
なかなかやりたいホンは見つからなかった。
で、トレイシー・レッツという作家に行き当たったわけです。
なかなかに辛辣なコメディを書く人で、
日本でも『BUG』という作品が坂手洋二氏の演出で上演されておりますが、
この人の新作が賞をとって映画化されたと聞いたのが発端です。
しかも三姉妹と母親の確執を描いたドラマだという。
三姉妹モノに目がない私です。
お、これは、と触手が動きました。
タイミングよく日本で封切られた映画版を観に行きましたが、
観客が喜劇だと思ってないからか、
殆ど客席に笑いは起こりませんでした。
その後、ブロードウェイ上演の影像を観ると、
打って変わって爆笑の連続。
とくに映画と舞台で大きな違いはないのにです。
観る人によって反応が大きく変わるというのは、
すなわち作品の幅を示しているのであり、
こいつぁやりがいがあると感じ、
すぐに上演権の獲得を依頼しました。
キャスティングについては、
今回は私の要望とプロデューサーサイドのオーダーを擦り合わせました。
結果、私にとって未知の俳優さんを含めた、
新鮮な顔ぶれが集結。楽しみです。
それから、急遽、演出に加え、
上演台本もやらせてもらうことにしました。
近年連続しているチェーホフ作品同様、
大幅な改変は一切するつもりはありませんが、
同じ内容の台詞でも、語順、語尾等を変更し
、微細な加筆や削除の権限を与えてもらえるだけで、
作品を生き生きしたものにできる可能性が大きく広がるのです。
家族たちのバトルからあぶり出される『愛情』の物語を、
ドライに作り上げる所存です。御期待ください」

いや、実は私も映画は
ブラックコメディーというより
人間ドラマと感じてしまいました。
俳優の演技もコメディー調じゃなかったような...
ケラが語るように
確かにブロードウェイの動画を見ると
観客は爆笑なんですよね。
でもやっぱり芝居が映画とは違い
コメディー調に見えます。
(映画も今観直したら
コメディーの演技に見えるのかも
しれないけど。)

舞台はブラックコメディーということが、
はっきりわかる演出と芝居でした。
客席から笑いも起こっていましたし、
自分も笑ってきました。
下ネタジョークもいっぱいでした。
でも内容的には家族崩壊ドラマで、
家族は皆家から去り主人公は1人残されます。
でも、夫べバリーが失踪する前に雇った
ネイティヴアメリカンの使用人のジョナが
いてくれるので、
絶望的なラストではありません。

芸達者な役者さんたちの演技を堪能できました。
麻実れいさんはとてもスマート(細い!)で美しいですが
すごい存在感と迫力でした。
安心して笑って見ていられる、
自分には贅沢なひとときでした。

これを日本に舞台を置き換えて翻案しても
面白いのではないのかなあと思いました。

ケラと麻実れいさん




翻訳ものの舞台を見慣れていないので、
自分としてツボにハマって笑えたのは
こまばアゴラ劇場で4月29日に観た
Wけんじ企画「ザ・レジスタンス、抵抗」
作・演出:山内ケンジ(城山羊の会)
出演:山内健司(青年団) 他
の方でした。


『8月の家族たち』は
Bunkamuraシアターコクーンで
セットも豪華でしたから、
贅沢な気分を味わえました。

↓舞台「8月の家族たち」舞台設営映像


↑これはブロードウェイの舞台美術ですが
シアターコクーンの舞台にも一軒家が立った豪華なセット。
クライマックスのディナーのシーンでは
テーブルごと舞台の左右に移動し、
回転もしました。















舞台は映画何本分もするので頻繁には観れませんが、
私はやはりライブを味わうのが好きだと、
このところ舞台を見てて思います。
舞台も良く選んで見ていきたいです。
今買ってあるチケットは
松尾スズキの書き下ろし最新作
『ゴーゴーボーイズ ゴーゴーヘブン』 
国境も性別も生死も越えて“居場所とは何なのか?”を問う。
戦場ボーイズラブ(BL)道中譚(ロードムービー)

作・演出:松尾スズキ
出演:阿部サダヲ、岡田将生、
皆川猿時、池津祥子、
宍戸美和公、村杉蝉之介、
顔田顔彦、近藤公園、
平岩紙、岩井秀人、
阿部翔平、井上尚、
伊藤ヨタロウ、松尾スズキ、
吹越満、寺島しのぶ 他

映画ファンにもお馴染みの
人が多いでしょ?









それから、
ブロードウェイの『キンキーブーツ』来日公演です。
(小池徹平と三浦春馬のW主演の日本版ではないです)

↓『キンキーブーツ』ブロードウェイ版動画




鑑賞した映画の短評は↓

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に鑑賞後随時投稿しています。
ぜひ読んで下さい。

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