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ウィークエンド・チャンピオン モンテカルロ1971感想ジャッキー・スチュワートとポランスキー監督

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『ウィークエンド・チャンピオン モンテカルロ1971』
原題:Weekend Of A Champion
2013年製作 
イギリス・フランス合作映画
シアターイメージフォーラムで鑑賞













↓『ウィークエンド・チャンピオン モンテカルロ1971』予告動画


監督:フランク・サイモン

製作総指揮:マーク・スチュワート

出演:ジャッキー・スチュワート
ヘレン・スチュワート
ロマン・ポランスキー
フランソワ・セヴェール
グラハム・ヒル

倉庫に埋もれていたフィルムは奇跡的に発見された。
そこには今まで見たことのない
グランプリが記録されていた。
1971年、モーターレース・ファンの
映画監督ロマン・ポランスキーは
友人となった世界チャンピオン、
ジャッキー・スチュワートとともに
F1最大のビッグイベント、
モナコ・グランプリの週末を共に過ごした。
それはポランスキーにとって、
この上なく刺激的で濃密な時間となった。

映像はモンテカルロのレースウィークを追っていく。
極上ともいえる華やかさ。
主役は世界一のドライバー。
彼らはまさに希代のロックスターといえる存在だった。
鳴り響く爆音が市街地を駆け抜ける。
その姿に観衆は熱狂する。
ポランスキーがその目で見て、
肌で感じたものは
類いまれな才能を持つレーサーの真実だった。
生死を賭けて世界一の栄光を目指す。
そしてその裏では最愛の人、友を失った悲しみも...
それでもステアリングを握り、
アクセルを開け、挑み続ける。

ティレル、フェラーリ、ロータス、
マクラーレン、マーチ、ブラバム、
マトラ、BRM、サーティース。
1970年代、モーターレーシングが
最も輝きに満ち溢れていた時代。
我々の前に「グローリアス・モナコ」
が鮮やかに現れる。
40年後、ポランスキーとスチュワートは再会を果たす。
彼らは話し合う。
それはまさに作品の後書きとなった。
(公式HPより)


友人のジャッキー・スチュワートの
ドキュメンタリー映画を作りたいと思った、
ロマン・ポランスキーは、
自分はドキュメンタリーを得意としていなかったので、
プロデューサーになり、
フランク・サイモンに監督をオファーしました。
オリジナルのドキュメンタリー映画は、
1972年にベルリン映画祭で賞を受賞しましたが、
当時ドキュメンタリー映画の劇場公開は難しく、
イギリスではテレビ放映されたものの、
そのままになってしまいました。

忘れられていた、
その幻のフィルムが発見されて、
フィルムはレストアされ、
新たにジャッキーとポランスキーのトークの撮影、
アーカイブ素材の追加、
サウンド・リミックス、
編集が行われました。
ポランスキーは、
「あの素晴らしい時代のノスタルジアが私を動かした。」
と、語っています。
2013年カンヌ国際映画祭特別招待作品。


これは、貴重なフィルムということで、
カンヌ映画祭でも上映され興味がありました。
F1レースは門外漢ですが、
ドキュメンタリー映画好きだし、
モータースポーツも好きなので観ました。
この時代のレースを知る人には特に、
たまらない映画だそうです。
その価値が分かってないだろf^_^;なんですが、
とても華やかなモナコ・グランプリの雰囲気、
(グレース大公妃、リンゴ・スターなどのセレブも)
裏方の熱気のある仕事の様子、
ジャッキーとポランスキーの
プライベートな会話、
ジャッキーのレース以外での仕事の様子と
プライベートな姿(パンツ一丁で語りまくり(^_^;)とか)
レースに向かう彼の緊張感、
愛弟子のチームレーサー
フランソワ・セヴェールにアドバイスする姿、
雨の中コースを走る
ジャッキーの運転席からのスリリングな映像、
などなど、
とても興味深くワクワクしながら鑑賞しました。

ジャッキーは助手席にポランスキーを乗せて
コースを運転しながらポイントになる地点での
ギアやブレーキの細かい使い方を解説します。
これ彼の企業秘密な感じで、
こんなに語っていいんだろうかって思いましたョ。(^o^;)
セヴェールにコース上でのテクニックを
詳しく伝授している場面もありました。
セヴェールはこの後1973年に
アメリカGPワトキンズグレンで事故死。
ジャッキーは決勝を棄権し引退。
ポランスキーはやはり友人であった
セヴェールの死にショックを受け、
レースに対する興味を失ってしまったそうです。
レーサーがレース中の事故で大勢亡くなった時代でした。
ジャッキーはレースの安全対策に尽力してきました。

ジャッキーは引退後に失読症であることを公言、
学習障害への正しい理解を訴え、支援活動をしていますが、
映画を撮影していた頃には、
「賢く見えるように必死だった」と語ります。

ポランスキーが、
「君は僕を乗せて『ハンドルさばきは穏やかに滑らかに』
と言いながら運転していたけど、
サイレント映画のコマ送りみたいな動きだったよ。」
と、ガクガクせわしない動作を真似して、
2人で笑います。
この1971年と同じホテルの同じ部屋での
トークも面白いです。


ちなみに観客はなぜか私以外は男性ばかりでしたが
モータースポーツに興味ある人なら
とても楽しめる作品だと思いますよ。


ありし日のスチュワート一家。
この映画のプロデューサー次男のマーク、
妻のヘレン、ジャッキー、
長男ポール




ヘレンさんは16歳の時から
ジャッキーと交際して21歳の時結婚。
レースのタイムキーパーもしていた。
1980年ころまでは、レーサーの妻か彼女が
タイムキーパーをするのが普通だったそう。
とても綺麗でお洒落です。


ジャッキーは
出身地スコットランドのタータンチェックが
トレードマーク。




71年と同じホテルの同じ部屋で
語り合う2人。








2013年カンヌ映画祭で。
ポランスキー、ヘレンさん、ジャッキー


ジャッキー・スチュワートとアラン・プロスト




フランソワ・セヴェールとジャッキー・スチュワート


↓1973年のセヴェールの事故の解説動画



「8月公開鑑賞予定新作映画その3」をUPの予定でしたが、
観た映画の感想が書けてなくて...
新作映画を紹介しながら、
先週から名画座で旧作ばかり観ていました。
その感想はまた手短にまとめて書くとして、
昨日やっと7月に公開された
この『ウィークエンド・チャンピオン』と、
8月公開新作映画で紹介した
『フリーダ・カーロの遺品-石内都、織るように』
を観ました。
次は「8月公開鑑賞予定新作映画その3」の予定です。












フランソワ・セヴェールとワンコU^皿^U


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