『密偵』
キム・ジウン監督
日本植民地時代の京城(現ソウル)
主人公の朝鮮人イ・ジョンチョル(ソン・ガンホ)は
日本の警察に所属し、
部長ヒガシ(鶴見辰吾)から
チョン・チェサン(イ・ビョンホン)が団長の
独立活動団体義烈団の監視を命じられ、
リーダーのキム・ウジン(コン・ユ)に近づく。
ヒガシから共同捜査を指示された
同僚ハシモト(オム・テグ)との確執もあり、
ジョンチョルの日本の警官としての責任感と
朝鮮人としてのアイデンティティーの相克は…
キム・ジウン監督会心の力作で素晴らしい!
ジョンチョルの難しい立場、心理の移り変わりを
ソン・ガンホが絶品の存在感で表現。
私は『新感染』より
こちらのコン・ユの演技が良いなぁ。
鶴見辰吾も貫禄見せる。
イ・ビョンホンは出番少ないですが流石の存在感。
オム・テグの狂気を孕んだ目つきがすごい。
重厚で美しいスパイサスペンス。
ルックは暗めで統一。
映画を分かっている人の画作りに唸った。
反日なんたらとかって
すぐ感情的に色めき立つ人は
本作のような映画もちゃんと観て
日本からの目線だけでない
歴史認識もしっかりして欲しいな。
ソン・ガンホはこの『密偵』に続き、
『タクシー運転手
約束は海を越えて』が
米アカデミー賞外国語映画部門の
韓国代表に。
『王の運命』から3年連続!
この日は『MASTER/マスター』と
自分で組んだ韓国映画2本立て。
自分で組んだ韓国映画2本立て。
『密偵』を後に観て私的には正解だった。
『MASTER/マスター』
実際にあった巨大金融投資詐欺事件
「チョ・ヒパル詐欺事件」をモデルにした
エンタメ映画。
カリスマ詐欺師チン会長(イ・ビョンホン)
右腕の広報担当キムママ(チン・ギョン)
天才プログラマージャングン(キム・ウビン)
この3人が立ち上げた「ワン・ネットワーク」
追うエリート捜査官キム・ジョンミン(カン・ドンウォン)は警部補ジェンマ(オム・ジウォン)と組み、ジャングンをスパイにする。
忘れちゃいけないいつもいい味オ・ダルスさんは
債権協議会の弁護士ファン役。
こちらも実際の事件を基にした人気スター共演の作品。
日本でも起きそうな詐欺事件で他人事ではありません。
舞台は現代で派手目なエンタメ映画です。
『密偵』は140分、
『MASTER/マスター』は143分。
『密偵』は密度が高く長さを感じずに観たけど、
『MASTER/マスター』は正直なところ
長く感じてしまいました。
こちらの方が気楽に見られるエンタメ映画なのだけど。
イ・ビョンホンのワル役はハマってて
やっぱすごく上手いし、
カン・ドンウォンがメチャカッコいい。
キム・ウビンの軽妙な演技も楽しい。
女性2人も活躍します。
人気スターの共演でそれぞれの見せ所がたっぷりあるから長くはなるのでしょう。
でも、エンドロール始まったら即出て行く人続出で、
せっかくのオチは、
エンドロール中に挟み込まれているし、
最後の最後までイ・ビョンホンが
楽しませてくれるのに、
本当にもったいない。
途中でトイレに立つ人もいたけど、
我慢してた人が多かったのかも。
韓国映画のエンタメ映画は
どんでん返しが何回もあって長いの結構多いけど、
私はこの手のエンタメ娯楽作品は
90分くらいにまとまってる方が
集中力も途切れず見れるからいいんだけどな。
『MASTER/マスター』観る時の注意!
エンドロール始まっても席立たないで、
最後の最後まで見てくださいね。
この映画ではとっても元気なキム・ウビン。
いま癌闘病中の彼が、
早く元気になって
復帰できますように。