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ディストピアパンドラの少女/地獄愛/ハネムーン・キラーズ/ハクソー・リッジ/ムットーニパラダイス

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最近観た映画と美術展

 

 

『ありがとう、トニ・エルドマン』『家族はつらいよ2』

『LOGAN/ローガン』父と子、孤独、介護←クリックで記事へ

 

今週劇場鑑賞した映画

 

『LOGAN/ローガン』 

 

『家族はつらいよ』

 

『ありがとう、トニ・エルドマン』

 

『退屈な日々にさようならを』

 

『サッドティー』

 

『ディストピア パンドラの少女』

 

『地獄愛』

 

『ハネムーン・キラーズ』

 

『ハクソー・リッジ』

 

週末に観た映画の中で私が一番楽しめたのは

『ディストピア パンドラの少女』

でした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

主要キャストのジェマ・ア—タートン、

グレン・クローズ、

パディ・コンシダイン

この人たちなら、文芸物から歴史物、

社会派現代劇まで本作とは全く違った作品が

色々できそうだけど、

本作はこの素敵なキャストで近未来SFゾンビ物。

CG映像は大作にかなわないとしても

荒廃したロンドンの雰囲気などは頑張っていたし

主演のセニア・ナニュアは抜群の存在感と演技。

主要キャストの緊張感ある芝居と展開で面白かったなあ。

走って襲ってくるゾンビです。

私だってエンタメ映画もホラー映画も見るけど

そうは思われてないみたい。(・Θ・;)

 

好演で大活躍の女優陣

グレン・クローズ、

セニア・ナニュア、

ジェマ・ア—タートン。

 

 

 

『地獄愛』『ハネムーン・キラーズ』

結婚詐欺師のレイと看護婦のマーサが起こした

実際にあった連続殺人事件をベースにした2本。

『地獄愛』はショッキングな殺人描写や

大胆なセックスシーンを含め

2人の破壊的な愛の道行をエモーショナルに描く。

16ミリフィルム撮影のザラザラした映像。

クローズアップ多用したり突飛な演出もあって

かなり技巧的に凝った作り。

主演の2人ローラン・リュカ、ロラ・ドゥエーニャス

は好演で、『神様メール』の子役ピリ・グロワーヌも上手い。

園子温『冷たい熱帯魚』やラース・フォン・トリアー、

ギャスパー・ノエなどが好きな人にはオススメと思います。

血しぶき多めだけど肝心の残酷描写にモザイクかけてあるシーンありで

それ期待して見る人には残念かな?

個人的にはこういう過剰な雰囲気が

ツボな季節は過ぎ去っているので

冷めた目で観てしまったのが正直なところ。(^o^;)

 

『ハネムーン・キラーズ』は2度目の劇場鑑賞。

マーティン・スコセッシが降板になり

オペラ作曲家のレナード・カッスルが監督した。

1970年製作の時代制約があってか

残虐な殺人描写やセックスシーンもないけど、

無名俳優だったシャーリー・ストーラーと

トニー・ロビアンコのカップルがたどる道行が

実録映画風で絶妙にリアル。

淡々と描きながら男女の愛の不可思議さ残酷さの深淵を見せる。

リアルに見せようとする演出が、

必ずしもリアリティーを保証するわけではないということが

『ハネムーン・キラーズ』と『地獄愛』を続けて観るとよく分かる。

でも『地獄愛』のファブリス・ドゥ・ヴェルツ監督は

『ハネムーン・キラーズ』と同じカップルをモデルにしつつも

同じテイスト、テーマを狙っているわけではないのもちゃんと分かります。

ヴェルツ監督の「狙った感」がツボな人には楽しめると思いますよ。

 

 

キネカ大森で

『サッドティー』2014年

『退屈な日々にさようならを』2016年

今泉力哉監督2本立て。

今泉監督作品観たかったけど

なぜか機会に恵まれず今回やっと観ることができた。

現在の東京に実際いそうな若者達の日常を

オフビートなコメディで描いている。

山下敦弘監督に憧れる世代が撮っているのだなあと実感。

個人的には根気強く見ていると面白さが分かってきた次第。

覇気のない若者たちを(我慢して(^_^;))優しい眼差しで見ていたら

楽屋落的ブラックユーモアもちょっと切なく楽しめた。

全部ブーメランな映画なところも潔い!?

新作『退屈な日々にさようならを』

の、日常の裂け目のようなところから描く

非日常感が漂う渇いた怖い世界の描写に興味を持った。

ここの進化系に期待してます。

 

 

『ハクソー・リッジ』

誰か大金持ちの人、

アマゾンでもNetflixでもHBOでもどこでもいいです、

塚本晋也監督に

これくらいの規模で『野火』

セルフリメイク撮らせてあげて。

 

悪夢苦しんだ戦後 米映画「ハクソー・リッジ」モデルのドスさん 95年来沖

↑琉球新報の記事

 

映画「ハクソー・リッジ」の舞台、沖縄・前田高地戦跡に脚光 日米で学ぶ

↑沖縄タイムスの記事より抜粋↓

沖縄戦で、日本軍は前田高地を首里の軍司令部を守る防衛ラインと位置づけ、

進軍する米軍を迎え撃った。

米軍は高地の絶壁を、のこぎりで切ったような断崖

「ハクソー・リッジ」と呼び、「ありったけの地獄を一つにまとめた」と、

米軍資料で表現されるほど日米両軍の激しい戦いが繰り広げられた。

多くの住民も戦闘に巻き込まれ、浦添村(当時)の人口9217人のうち

44・6%が亡くなった。

 

戦闘シーンの描写には容赦がなかったし、

日本兵の描写にも気遣いがあった。

でも多大な犠牲者を出した住民の描写は一切なかった。

 

『ハクソー・リッジ』

傑作と絶賛の嵐のようですが

私にはまだ簡単には言語化できないな。

スタンリー・キューブリック

『フルメタル・ジャケット』

ルイス・マイルストン

『西部戦線異常なし』

は、傑作って自信持って言えるけど。

そんなん誰でもか。

 

 

 

ジャン・ユンカーマン監督『沖縄うりずんの雨』

 

これも傑作エルマンノ・オルミ『緑はよみがえる』

 

今年の夏公開映画より

 

 

『STAR SAND 星砂物語』←クリックで公式サイト

日本=オーストラッリア合作映画

監督・脚本: ロジャー・パルバース

出演:織田梨沙、満島真之介、

ブランドン・マクレランド、

三浦貴大、吉岡里帆、

寺島しのぶ、渡辺真起子、

石橋蓮司、緑魔子

主題曲:坂本龍一

 

大島渚監督の「戦場のメリークリスマス」では助監督を務め、

「明日への遺言」では小泉堯史監督とともに共同脚本を手がけるなど、

日本映画、日本文化に造詣が深いアメリカ人作家

ロジャー・パルバースが太平洋戦争下の沖縄を舞台に書いた小説を、

自身の脚本、初監督作品として映画化。

1945年の沖縄。戦禍から遠く離れた小さな島の洞窟で

日本人とアメリカ人、2人の脱走兵と出会った16歳の少女・洋海。

戦うことが嫌になり軍から離れた敵同士の2人と

洋海の3人の間に不思議な関係が築かれていく。

しかし、隆康の兄・一(はじめ)が洞窟を訪れたことから、

事態は大きく変わっていく。

2016年の東京。大学生の志保は、

卒業論文の資料として教授から一冊の日記を手渡される。

その日記には1945年、戦時中に沖縄の小島で暮らす

16歳の少女が見聞きした事柄が記されていた。

(映画.COMより)

 

8月4日(金)〜10日(木)

渋谷ユーロライブ

8月5日(土)〜

横浜シネマ・ジャック&ベティ

8月

シアタードーナツ・オキナワ

大阪・第七藝術劇場

 

「同じ時期に僕が戦時中の沖縄で生きた日本兵を演じて、

姉はその時代の奄美の女性を演じるのは先祖に

『お前たちが(当時の人の思いを)描いてくれ』と導かれている気がする」

↓琉球新報の記事より

命のかけら受け継ぐ 映画「STAR SAND」 満島真之介に聞く

 

 

 

『海辺の生と死』←クリックで公式サイト

 

監督・脚本  越川道夫 
出演  満島ひかり、 永山絢斗、 

津嘉山正種、川瀬陽太、

井之脇海

 

第2次世界大戦末期の奄美群島・加計呂麻島(かけろまじま)。

朔(さく)隊長率いる海軍特攻艇の部隊が島に駐屯することとなった。

国民学校教師であるトエは、島の子どもたちからも慕われ、

隊員たちとの酒盛りよりも島唄を習いたがる

朔という男の姿を好意をもって見つめていた。

ある日、トエは朔から「今夜9時頃浜辺に来て下さい」

と記された一通の手紙を受け取る。

その手紙にトエは胸の高鳴りを感じていた。

島尾敏雄の妻島尾ミホをモデルとした

主人公トエ役を満島ひかりが演じる。

(映画.COMより)

 

 

 

 

 

 

「ムットーニ・パラダイス」

世田谷文学館

 

自動からくり人形作家「ムットーニ」こと武藤政彦。

人形と装置の多様な動きに合わせ、音楽、光、

本人の語りなどが重なり合いながら物語や世界観が表現されるその作品は、

他に類のないアート作品として多くの人びとを魅了しています。
1987年に初めてのからくり人形作品《天国と地獄》を発表し、

今年でキャリア30年を迎えたムットーニの集大成となる展覧会です。

近年の代表作《ジャングル・パラダイス》や《蜘蛛の糸》に至るまで、

ムットーニは小さな箱で人形が一回りする数分間の円環運動の中に、

主人公が悩みや苦しみのない世界(Paradise=楽園・天国)

を希求しながら再び現実の世界へと帰還していく

普遍的な物語を閉じ込めてきました。
本展では、これまでの代表作のほか

初期の油彩画や創作過程のラフスケッチ、

そして初公開となる最新作《ヘル・パラダイス》など

多彩な内容で、ムットーニの作品世界をご紹介します。

(世田谷文学館HPより)

 

ムットーニさんの自動からくりミニシアターについては

以前↓この記事でも紹介しました。

江戸川アートミュージアム アートテラー・とに~氏企画

アートツアーでムットーニ他レアなアート体験!

 

世田谷文学館での企画展は

文学作品が原作の作品を多く展示していました。

短い時間に繰り広げられるからくりミニシアターは

まるで1本の映画を観るような世界観を味わえるのです。

作品を観るだけでも十分楽しめますが、

ムットーニさん本人のMCを聞きながら見学できる

ギャラリートークも行われていました。

ムットーニさんの制作秘話や

小説のどのシーンを取り上げているのかの説明を聞いて

作品をより深く理解できました。

私が行った日は悪天候でお客さんが少な目で

50人くらいの参加者だったので

からくりの演奏もお話もしっかり聞けてラッキーでした。

参加者が200人くらいいてぎゅーぎゅーな日もあったそうです。

 

阪急百貨店での展示の動画↓

 

 

 

 

ムットーニにさんの解説の様子の動画

 

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図録にサインはしっかり貰い(笑)

 

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路面には風で吹き飛ばされた枝が散乱(・Θ・;)

 

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鯉は優雅に泳いでいました。

 

 

 

「はじめての古美術鑑賞 紙の装飾」

根津美術館

 

日本の古美術はなんとなく敷居が高いという声に応えて企画した

「はじめての古美術鑑賞」シリーズ。

2回目の今年は、「読めない」という理由から

敬遠されがちな書の作品にアプローチする一つの方法として、

書を書くための紙、すなわち料紙(りょうし)の装飾に注目しました。
華麗な色や金銀あるいは雲母(うんも)によるさまざまな装飾技法を、

当館コレクションの作品を中心にやさしく解説するとともに、

絵画に取り込まれた例もご覧いただきます。 

(根津美術館HPより)

 

私は書道をしているので

書の企画展をじっくり見ていると

「なんだか自分もこんな字が書ける気がしてくる」

のです。

完全に妄想だったと

練習するとすぐ気付くのですが(;^_^A

今回は紙の装飾をフィーチャーした展示で

自分は一生書くことがないであろう

美しい料紙に書かれた素晴らしい作品を堪能できました。

 

館内は一部撮影できます。

 

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庭も素敵です

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根津美術館の鯉は

庭の雰囲気に合わせて?渋い。

 

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 庭にあるカフェは

落ち着いた雰囲気で

メニューもお手頃価格です。

手前はミートパイですが、

1人で2個食べたんじゃなくて

娘と1つずつ食べたんです。

(誰も聞いてないしびっくり

サラダの野菜が特に美味でした。

 

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