『ありがとう、トニ・エルドマン』『家族はつらいよ2』『LOGAN/ローガン』
父と子、孤独、介護、家族
前回のようなテキトーに書いた
映画のことをあまり書いていない記事の方が
アクセス多いから
また観た映画をネタに
サクッと書きます。
一昨日『LOGAN/ローガン』をやっと観て、
昨日『ありがとう、トニ・エルドマン』と
『家族はつらいよ2』観ました。
期せずして3本とも
父と子の関係性が描かれている作品でした。
まぁ、一番つらくなさそうなお父さんが
「つらい」が付く題の映画なワケです。
「家族はつらい」と言ってたのは三男の妻夫木くんだけど。
『家族はつらいよ2』
あの絵に描いたような三世代同居の家族は
もはや少数派のではないのか?
昨日の毎日新聞の夕刊、
厚労省発表の2016年「国民生活基礎調査」の記事に
『65歳以上の高齢者が65歳以上を介護する
「老老介護」世帯は54.7%、
75歳以上同士の介護は30.2%と
初めて3割を超えた。』
とありました。
『家族はつらいよ2』には
昔の家族のノスタルジーを求めて
年配のお客が来ているのかもしれない。
私が観ていた時は観客の笑い声が
たくさん出ていました。
特に年配の女性の笑い声が目立ちました。
始めのうちは男性の笑い声も出てたけど
男性にはイタイ描写が多かったからか、
少なくなって行った感じ。
年配女性の皆さんは、
もうこの家族の状況は、
笑いのめすしかない心境なのかもと思ったり。
私は殆ど笑えませんでしたけどね。
まだまだ笑いのめすしかない心境には
なっていないからかなぁ。
自分の親と同年代の設定で
私にとっても現実的な問題を描いていました。
私の母親が最近自動車免許返納したんですよ。
自主的にしたのですが、
1人で自由に車で出掛けられないと、
寂しがっています。
一番胸が痛んだのが蒼井優ちゃんのお母さんが
シングルで働きながら田舎から呼び寄せた
認知症で寝たきりの母親の介護を
狭いアパートでもう10年もしているというシーン。
話しの流れは夫の妻夫木くんが
自分たちと同居をしたらいいと言いいます。
でも、現実はそんなに上手く行かないのでは。
こんな記事もありました。↓
「社団法人「認知症の人と家族の会」(京都市)が過去3年間に受けた認知症患者や家族からの約1万件の電話相談のうち、45%が実母の介護を巡る相談だったとの結果を同会がまとめた。こうした相談者の8割以上を女性が占め、実母の介護で娘が悩むケースが多い実態が浮き彫りとなった。同会は「『実の娘が母親を介護するのは当然』との風潮があり、周囲のサポートを得にくくなっているのではないか」と分析している。」
(毎日新聞
私の実家も両親が二人暮らしをしています。
目の前にある切実な問題です。
『LOGAN』
では体調悪いウルヴァリンが
では体調悪いウルヴァリンが
90歳のプロフェッサーの介護をしていました。
現実のパトリック・スチュアートは
私の父と同年の1940年生まれ。
38歳年下の奥さん歌手のサニー・オゼルさんがいて、
プロフェッサーとは全然違う人生ですが。
あぁ、羨ましいですね〜
ピカード艦長の時と一緒で
プロフェッサーも本当はまだ
引退したくないんじゃないかな。
また前日譚なら出て来るかも。
ローガンとローラの親子の関係性も
フィーチャーされてました。
なかなかしっくり行かない
父娘の関係が描かれているのが
『ありがとう、トニ・エルドマン』
映画自体に毒もクセもあるコメディ。
簡単に感動系ではなく
一筋縄じゃいかない展開が面白い。
グローバリズムに対する批評性の
盛り込み方もさりげなくて上手い。
こちらも介護問題が出て来ました。
そして父親ヴィンフリート(トニ・エルドマン)は、
側にいたら迷惑な引っ掻き回し系の
寅さんみたいな人。
でも山田洋次監督映画の人たちみたいに
いかにもなカリカチュアライズはされていなくて、
観ていて映画の登場人物たちの生活空間に
一緒に居るような感覚になってくる撮り方。
ドキュメンタリータッチと言えるのだろうけど、
『ヴィクトリア』の洗礼後の
ドイツ映画なんだと感じる。
良くあるテーマだけれども、
続けて観た3本がかなりシンクロして、
面白い映画体験だった。
ローガンのラストは
やっぱり来ましたジョニー・キャッシュ。
今年のカンヌ映画祭
リン・ラムジー監督
『You Were Never Really Here』
男優賞受賞のホアキンが着てるのは
ステラマッカートニー!
(Stella McCartney)
黒のコンバース!
(ホアキンはヴィーガンだから
本皮靴履きません。)
コンバースじゃなかったけど。
結婚式したという
ホアキンと
ルーニー・マーラさん。
黒コンバースに注目(笑)
ホアキンはヒッピーの子ども。
ルーニー・マーラさんは
お嬢様だから
勝手な後見人としては
チョット心配ではあるけど
ヴィーガン(厳格な菜食主義)
で
チャリティーに熱心だという
共通点がある2人。
幸せなカップルでいて欲しいです。
『LION ライオン 25年目のただいま』の
ガース・デイヴィス監督
「マグダラのマリア」で
キリストとマグダラのマリア演じる
ホアキンとルーニーさん
ホアキンはファッションセンス
なんなんで、
オシャレなルーニーさんに
期待してるのだけど。
カジュアルダウン
し過ぎ!?