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タレンタイム(アディバ・ヌールさん)残されし大地(故ジル・ローラン監督夫人鵜戸玲子さん)舞台挨拶

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『タレンタイム 優しい歌』ヤスミン・アフマド監督

アディバ先生役アディバ・ヌールさん舞台挨拶

『残されし大地』

故ジル・ローラン監督夫人鵜戸玲子さん舞台挨拶

 

今日は今はもうこの世にはいない2人の映画監督の

素晴らしい作品をシアターイメージフォーラムで観てきました。

 

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アディバ・ヌールさん

 

 

 

ヤスミン・アフマドは、1958年7月1日生まれ。母方の祖母は日本人。2003年に監督デビューし、2004年の『細い目』が東京国際映画祭最優秀アジア映画賞を受賞。その後も素晴らしい作品を発表し、国際的にも注目を集めましたが、本作『タレンタイム〜優しい歌』を発表後、脳内出血により緊急入院し、急逝しました。活動期間はわずか6年。その間に残した長編は6本でした。

ヤスミンが遺した映画は多民族国家マレーシアを映しだし、マレー語・中国語・タミル語など言語も複数使われ、民族や宗教が異なる人々が登場します。彼女は様々な人々が混在する世界をそのまま肯定し、民族や宗教の壁を軽やかに越えるヤスミン・ワールドともいうべき世界を描きだしたのです。

 

ある高校で、音楽コンクール“タレンタイム” (マレーシア英語=学生の芸能コンテストのこと)が開催される。ピアノの上手な女子学生ムルーは、耳の聞こえないマヘシュと恋に落ちる。二胡を演奏する優等生カーホウは、成績優秀で歌もギターも上手な転校生ハフィズに成績トップの座を奪われ、わだかまりを感じている。マヘシュの叔父に起きる悲劇、ムルーとの交際に強く反対するマヘシュの母、闘病を続けるハフィズの母…。マレー系、インド系、中国系…民族や宗教の違いによる葛藤も抱えながら、彼らはいよいよコンクール当日を迎える……。(公式サイトより)

 

ヤスミン・アフマド監督の遺作

『タレンタイム』(2009年)を

やっと観ることができました。

『タレンタイム』では音楽コンクール(タレンタイム)を

開催するアディバ先生役、

ヤスミン監督作品6本中4本に出演している

アディバ・ヌールさんの舞台挨拶付き上映。

質問コーナーでは私も質問させてもらいました。

(映画祭上映や自主上映で観ている人も多いようでした。)

今回製作から、そしてヤスミン監督が急逝されてから

8年の時を経ての一般公開です。

「国境がきらいです、

人間と人間を恣意的に分断するのがきらいです」

と語っていたヤスミン監督。

人を分断する民族や宗教の壁を乗り越えようとする

市井の人々の日常の交流を

繊細に温かく、優しく愛を持って描く

ヤスミン監督の思いが込められた傑作『タレンタイム』が

対立が煽られる不寛容な時代になってしまった今、

一般公開されることは本当に意義深いです。

『タレンタイム』を観たことで

私の生涯マイベストが更新されました。

「泣ける映画」なんてコピーや宣伝、

感想には引いてしまう私。

そんなに簡単にボロ泣きとか

号泣とかできるものなんだ!?…ってね。

(何度も書いたことだけど

映画館ですすり泣いてる人は見かけるが

声をあげて大泣きしてる=号泣

見たことないです。キョロキョロ

ヤスミン監督の映画はこれまで観た5作も

心に沁みる素晴らしい映画でしたから、

素直な気持ちで観ました。

そして、魂が震え、涙が止まりませんでした。

こんな映画体験は前にいつしただろうか

覚えがないくらいです。

学生が演奏する音楽も

劇伴、挿入歌も本当に素敵です。

もう少し落ち着いてからまた書きます。

 

というわけで

私の生涯マイベスト3映画は

『タレンタイム』ヤスミン・アフマド監督

『アンダーグラウンド』エミール・ クストリッツァ監督

『ハズバンズ』ジョン・カサヴェテス監督

となりました。

 

 

 

 

2011年3月11日福島原子力発電所の事故のあと、福島第一原発から約12キロに位置する富岡町は帰還困難区域として指定された。そこにひとり留まり、猫、犬、牛、かつて第一原発で飼育されていたダチョウ等の動物保護活動を続ける松村直登の存在からこの映画は始まった。 監督のジル・ローランは、ベルギーを拠点に主に欧州で活躍するサウンドエンジニアだった。妻の母国である日本に2013年に家族と共に来日。元々環境問題にも興味があった事から、“福島”について調べる中で、海外メディアで紹介されていた富岡町の松村直登さんの存在を知り、自らメガホンを取る事を決意。そして選んだ題材が“土地と寄り添いながら生きる人たちの力強さ“だった。

3組の家族に寄り添う事で、日常としての福島、そして故郷を愛する思いを紡ぎ出す。 “反原発”を声高に語るわけではなく、土地本来の持つ変わらぬ自然の美しさを切り取り、感じ取ってもらうことに、ジル・ローランの監督としてのメッセージが込められている。 本作は2015年8月から10月にかけて、福島県において2回に渡り撮影された。パリ同時テロ後の12月、編集作業のためにジル監督は祖国ベルギー・ブリュッセルに一時帰国。編集作業が一通り終わり、内覧試写をする予定だった2016年3月22日、ベルギー地下鉄テロで命を落とすという思いがけない事件が起こる。

映画はジル監督の想いを受け継いだ、プロデューサーや同僚らの手によって完成。そしてベルギーの仲間達、妻の熱い想いが伝わり、NHKおはよう日本や各新聞など多くの媒体でも取り上げられ、京都国際映画祭2016クロージング上映、そして2017年春日本での公開が決定した。 
まさに製作者が、命を懸けて、命の尊さを描いた珠玉のドキュメンタリー映画である。(公式サイトより)

 

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ジル・ローラン夫人の鵜戸玲子さんの

舞台挨拶がありました。

「いい映画だったけど忘れてしまうというのでなく

心に残って思い出してもらえる映画になったら」

と話されました。

まさに、心に残る映画です。

先週日曜に観た小森はるか監督『息の跡』は

陸前高田のたね屋の佐藤さんと

小森監督の日常のやり取りから生まれた作品でした。

『残された大地』はジル・ローラン監督の

眼差しを深く感じる映画でした。

サウンドエンジニアであったローラン監督です、

「音」の表現が抜群に良くて

冒頭の山から霧が立つ音から先ずグっと引き込まれました。

風の音、虫の羽音、フカフカの畑の土を踏む音など

微細な音が映像を引き立てます。

音にも人間にも風景にも監督の繊細な眼差しを感じます。

最近見た『海は燃えている』『人類遺産』に

引けを取らない映像です。

情緒的ではなく優しさのある理性的な視線の映像

と思いました。

この風景を見つめていたジル・ローラン監督が

もういないのだということ。胸が詰まります。

皮膚に染み込んで忘れられない映画になりました。

 

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ジル・ローラン監督と鵜戸玲子さんの

とても可愛らしい5歳と6歳の娘さんが

お母さんが話しているのを

見ていました。

 

今週劇場鑑賞した映画

『息の跡』

 

ヤスミン・アフマド監督特集

『ラブン』

『ムクシン』

 

『アルジェの戦い』

『アシュラ』

『残されし大地』

『タレンタイム』

 

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アディバ・ヌールさんに貰ったサイン

 


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