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NO、FORMA、シュトルム・ウント・ドランクッ、光石研、坂本あゆみ監督他トーク写真付で3作短評

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『シュトルム・ウント・ドランクッ』ユーロスペースで鑑賞
『FORMA』ユーロスペースで鑑賞
『NO』ヒューマントラストシネマ有楽町で鑑賞


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↓予告動画


『NO』
チリ・アメリカ・メキシコ合作映画

パブロ・ラライン監督

ガエル・ガルシア・ベルナルドキドキ主演

1988年にピネチェト軍事独裁政権の信任延長を問う
国民投票が行われた時に、
ピネチェト不支持の「NO」派が行ったキャンペーンを、
広告マンのレネ(ガエル)を主人公に描いています。
私はこの映画の一般公開を首を長くして待っていました。
ガエル大好き!ラテン映画大好き!
作り手の思いが伝わってくる熱い映画大好き!
自由のために市民が闘う映画大好き!
かなり期待していましたが、
胸が熱くなる映画でした。
今年の洋画新作マイベストテン上位に入ります。



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↓予告動画


『シュトルム・ウント・ドランクッ』
(「疾風怒濤」の意味。18世紀後半にドイツでゲーテを
中心に起こった革新的文学運動。)
2014年製作
日本映画
監督:山田勇男

松浦エミル      中村榮美子
中浜哲      寺十吾
古田大次郎      廣川毅
和田久太郎      吉岡睦雄
村木源次郎      銀座吟八
倉地啓司      小林夢二
仲喜一      上原剛史
小西次郎      海上学彦
河合康左右      礒部泰宏
田中勇之進      松浦祐也
大杉栄      川瀬陽太
屋台主人      天野天街
福田雅太郎      流山児祥
有島武郎      佐野史郎
甘粕正彦      あがた森魚
宗一じっちゃん      井村昂
細川邸秘書      山本浩司
辻潤      宍戸幸司
林芙美子      白崎映美
竹久夢二      つげ忠男
村山知義      原マスミ
昆虫採集の男      知久寿焼


大正時代にあった無政府主義結社「ギロチン社」に、
参加した若者たちを描いています。
登場人物たちがそれぞれとてもユニーク、
物語にもユーモアがあります。
レトロ感のある極彩色の美術や、
時代の雰囲気を醸し出すロケ地や建物の選択など、
低予算インディー映画とは思えないこだわりぶりです。
監督は「天井桟敷」(寺山修司主宰の演劇実験室)出身です。
私は高校、大学生時代にアングラ劇見ていたので、
とても懐かしい雰囲気で楽しかったです。
「ギロチン社」の行く末は悲劇ですが、
暗い気持にはなりません。
こんな映画がまだ作られたという事が嬉しい。
若者たち、飼いならされた良い子じゃ人生つまらないよ。
教科書に載っていない歴史を学ぼう。

公式HP←クリック

明日9月1日に北海道のシアターキノで、
北海道フィルム・アートフェスティバルの
招待作品として上映されます。
その他の上映情報は上記の公式HP観て下さい。


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↓予告動画


『FORMA』
2013年製作
日本映画

監督:坂本あゆみ
脚本:仁志原了
原案:坂本あゆみ
製作総指揮:谷中史幸
撮影監督:山田真也
録音:高橋勝

保坂由香里      松岡恵望子
金城綾子      梅野渚
長田修      ノゾエ征爾
金城利隆      光石研
仁志原了     由香里の婚約者


9年ぶりに再会した
中高時代の同級生の2人の人間関係が、
長年抱えてきた問題や、恨みなどにより、
じわじわと変化して行くサスペンス。
この作品も昨年の東京国際映画祭で
日本映画スプラッシュ部門作品賞受賞してから、
ベルリン映画祭、香港映画祭など、
海外の映画祭で高く評価され、
早く観たいナアと思っていた作品。
グロテスクな描写は一切ないのに
この作品怖いですよ~((>д<))
実は上映時間145分て長いなァ...と思っていましたが、
長さ全く感じませんでした。
こんなに緊張感を持って観た映画は本当に久しぶり。
ユーロスペースでまだレイトショー上映(9月6日~12日)
はありますが、
通常上映が29日で終りで、
坂本あゆみ監督と光石研さんのトーク付でした。
お二人のトークの後、
サプライズで主演女優のお二人や、
主なスタッフのみなさんが登壇されました。
光石さんがお忙しくて、
映画祭の表彰式などに参加できなかったそうで、
受賞した賞のトロフィーや賞状がお披露目され、
光石さんには金のクマモンが乗った、
特別金熊賞を監督からプレゼントされてました。

坂本監督が撮影に入る前に光石さんから、
「自分たちのやっていることに酔うなよ」と言われ、
客観性を保つために常にその言葉を忘れないようにし、
「スタッフ全員、最後まで自分たちの仕事に酔う事なく
仕事ができました。
光石さん覚えていらしゃいます?」
と監督が訊いたら、
光石さんは、
「いや、覚えてないんですけど、
僕が言いそうなことですね。
昔、失敗したことがあるんでしょうね。」
と笑ってみえました。

この作品に対する
監督の鋭い客観性が最後まで途切れないのが
素晴らしいのです。
本当に最後に撮影し、
土壇場で変えたというラストシーンまで、
固唾を飲んで画面を注視していました。

この作品は、
はっきり言って予告映像を観ても、
どんな映画か分からないです。
金城綾子役の梅野渚さんは、
香港映画祭でポン・ジュノ監督に
「お前コワイな」と言われたそうです。
女性二人はいるよねこういう人って思うし、
誰もがこんな性質持っているかもって思わせる、
一般性もあります。
男たちは女性たちに比べて影が薄いですが、
この人たちもまたどこにでもいるタイプですよ。
だから怖いんです。

この映画の観客はユーロスペースの上映では、
いつもは8割が男性だったそうです。
私が観た回は女性客も多く、
配給の司会者の女性が、
「監督、今日は女性の方が多くて嬉しいですよね」と
言われてました。
男性客8割とは意外でした。
もっと女性にも観てもらいたいです。

インディー映画で24分間の長回し。
なんて聞くと、
引いてしまう人もいるでしょう。
いや実際自分もどうなのかな~?って気持ちありました。
でも杞憂でしたよ。

この映画についてはストーリーを説明すると、
つまらなくなってしまうので、
観て下さいとしか言えないです。
今年観た新作日本映画マイベスト1です。

ちょっと心配なのが、
公式HP←クリック
に今後の上映館が載っていますが、
西日本のTOHOシネマズなんです。
これ、シネコンでかける作品ではないと思うのです。
ミニシアターや単館系の映画館で、
ちゃんと宣伝してもらった方がイイと思うんですよね...

この日はユーロスペースで、
『シュトルム・ウント・ドランクッ』
『FORMA』
の2本を観て、
帰りは疲れてヨレヨレになってしまいましたが、
無理してでも観に行って良かったです。


photo:02

光石さんと坂本監督


photo:03

光石さん、松岡さん、
梅野さん、仁志原さん



photo:06

梅野さん、仁志原さん、撮影監督山田さん



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谷中プロデューサーと坂本監督



photo:01

特製スペシャル金熊賞( ´艸`)
を受け取った光石さん


光石さんが坂本監督に、
「これからずっと『FORMA』の人だねと、
言われ続けると思うけど、
それを背負って頑張って下さい。」
と言われてました。
坂本監督は可愛らしい女性で謙虚だし、
一体どこにこんな凄い作品を撮る
パワーを秘めているのだろうと思ってしまいますが、
「自分は普通じゃない」とか、
なんだか気取っている人の作品が、
全然凄く無かったりするので、
本当にこれからを期待したい監督です。


本当はこの3本はそれぞれ1回ずつ書くべき作品と
自分でも分かっているのですが、
PCが不調で、
i-pad、i-phoneも使い分けて
編集していてとても時間がかかるので、
書ける時に書いておきました。




『かしこい狗は、吠えずに笑う』



『かしこい狗は、吠えずに笑う』
北海道フィルム・アートフェスティバル
会場:札幌シアターキノで上映
8月31日(日)
9月1日(月)


400表



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