『ももいろそらを』
About the Pink Sky
浜松シネマイーラで鑑賞
5月17日(金)まで1週間の限定上映です
『ももいろそらを』です。ももクロは関係ないです(笑)
『ひまわり~沖縄は忘れない、あの日の空を~』
5月17日(金)まで
全ての日本人に観てもらいたい素晴らしい作品です
ぜひ、ご覧ください
予告動画はこちら↓
監督・脚本・撮影:小林啓一
出演:池田愛
小篠恵奈
藤原令子
高山翼
桃月庵白酒
2011年・第24回東京国際映画祭「日本映画・ある視点」部門で作品賞を受賞。
機微な女子高生の日常をモノクロの美しい映像で映し出し、
世界14か国の映画祭で注目を集めた青春ドラマ。
新聞記事を採点することを日課にしている女子高生が
大金入りの財布を拾ったことから、
彼女の日常にもたらされるさまざまな出来事を描いていく。
監督はテレビ番組「ASAYAN」のディレクターやミニモニ。
などのミュージックビデオの演出を経て、
本作で長編映画デビューを飾った小林啓一。
ヒロインを演じる映画初出演の池田愛のフレッシュな演技や、
女子高生らしいリアルな会話に引き込まれる。
新聞記事の採点が日課の女子高生、いづみ(池田愛)。
ある日、いづみは30万円もの金の入った財布を拾う。
しかし届けに行くと、その家の表札にあった名前は
新聞で見たことのある天下り官僚のものだった。
引き返したいづみは、知り合いの印刷店が
金に困っていると聞き財布ごと渡すものの、
男は全額を受け取らず20万円を貸すことに。
後日、財布の持ち主に興味をもったいづみの友達が、
財布を返しに行こうと言い出し……。
(シネマトゥデイより)
監督・脚本・撮影担当の小林啓一監督の
インディー魂がこもった素晴らしい作品でした
この作品には黒澤明監督『天国と地獄』へのオマージュが込められています。
ストーリーが気持ちよく回収される脚本が良かったです。
全編モノクロ映像ですが、
ヘンに気取ったオサレ感や、実験性を狙ったわけではなく、
観客に色を感じさせる演出、
舞台に普遍性を持たせるための効果と感じました。
と、いうのが私の感想です。
(監督の意図は、少し違ったようです。あはは(;^_^A)
撮影当時、皆現役の高校生だった俳優たちの演技が楽しいです。
作り込み過ぎない瑞々しさが絶妙に映像に切り取られていました。
ロケ地は千葉県千葉市緑区あすみが丘、
千葉市美浜区「宮野木ボウル 幸町センター」、
東京都北区、神奈川県、
埼玉県加須市(旧)「騎西高校」 (現在は閉校)、ほか。
主人公いづみは毎日新聞を読んで、
記事の採点をしています。+10とか、-25と記事の上に書いていきます。
良いニュースは+悪いニュースは-です。
1日分の記事の採点を合計すると-500点にもなってしまいます。
こんな現実を生きている彼女たちの日常が描かれます。
所謂キャピキャピした女子高生ものではありません。
ルックスは可愛いけど、
いづみは達観したような生意気なことを言いまくり、
態度や行動はがさつでオヤジ系です。
でも、映画の中での事件を通して彼女はシニカル目線を反省し、
見事に成長します。
いづみのことを「アニキ」と言っています。
小林監督はTVやCM、ミュージックビデオの仕事をしてきた、
1972年生まれの人なので、
映画監督は初めてですが、
映像の仕事をしてきた経験が充分に生かされています。
サンダンス映画祭からは、「日本映画の新鮮で革新的な監督の誕生」
と絶賛されました。
いづみはいつも新聞を持ち歩いて読んでいる意外と!?社会派な女子高生です。
シニカルな発言の数々が面白いです
力のある新人監督の映画です。公開規模が小さいのが残念ですが、
これから上映される映画館もありますので、
機会があればぜひ見て戴きたい作品です
浜松シネマイーラでは17日(金)までの上映ですお見逃しなく
黛薫役の藤原令子は進学ステーションのイメージガールをしています。
(娘が覚えていて教えてくれました)
このイメージガールは剛力彩芽もしていました。
これから人気が出てきそうです。
主人公を演じた池田愛のくるくる変わる表情も魅力的でした。
小野蓮実役の小篠恵奈は『カルテット』『ふがいない僕は空を見た』
などに出演しています。
財布の落とし主の天下り官僚の金持ち息子を演じた高山翼は、
モデルをしてきた子で、
今回は複雑な役どころを演じています。
うちにも女子高生がいますが、
映画の子たちのようにきゃぴきゃぴ群れたりしないので、
女子高生のリアルってこんなんかなァと新鮮でしたョ。
娘はこの子たちは幼いってが言うのですが、
どうなのでしょうか。
うちの娘は主人公がひとりでいる時の感じを、
ずっと続けているって風にみえます。
ひとつ注文は、尺を90分前後に収めて欲しかったということです。
113分は少し長いと感じました。
キーフレーズはロバート・パティンソン(ホントデス)
映画を見て確かめて下さいね。
ロバートの写真の下に監督とキャストのネタバレインタビューがあります。
ご覧になってから読んでくださいネ。
この作品は、今年の日本映画の収穫です
おススメしますョ
ロバート・パティンソンって仕事写真の写りと映像ばえする人なんでしょうか。
こんな顔は...思いっきり退きますよネ↓
ここからは、結末に触れていますので、ご注意ください。
昨年11月8日の日本外国派遣員協会での
ゲスト登壇による記者会見のQ&A↓
Q:2035年という冒頭のクレジットが出ますが、
近未来という設定なのに、写されるものが全て現代のものばかりで、
けじめがないと感じました。
本作には黒澤明監督『天国と地獄』へのオマージュが込められているのですから、
煙はピンクにして欲しかった。
世界の映画ファンにもそのほうが受けたと思いますが、いかがでしょうか。
小林啓一監督
2035年という表記は、
いづみが現代を振り返るという設定で入れたテロップです。
未来から手紙を受け取っている、という感覚で見ていただけると嬉しいです。
本作をモノクロで撮影したのは、
現在はすぐに過去になってしまうという事をわかりやすく示すためと、
モノクロにする事で、
世界は全く違って見えるという事を示したかったためです。
煙をピンクにしなかったのは、悩んだところなのですが、
ピンクにすると『天国と地獄』そのままになってしまうと考えたのと、
ピンク色にすることよりも、
いづみたち登場人物の会話の方が重要だと考え、
あまり目立つようにしないためにピンクにしませんでした。
Q:演じられた皆さんは、現役の高校生でもある訳ですが、
シナリオを読んだ時に、自分自身と比べて、
登場人物のありかたに納得出来たのか、
それとも納得出来ないところがあったのか、教えてください。
池田 愛
いづみという女の子は、口調が荒かったりして、
私とは違うタイプでしたので、
「普段から口調を荒くするところから始めよう」
と思いいづみが行きそうな場所や聴きそうな音楽を、
監督に聞いたり、自分で考えたりして、
撮影中はいづみになりきっていました。
小篠恵奈
蓮実は、一見普通にいそうな女子高生なのですけれど、
実は意外にどこにもいないような素直な女の子だと思います。
だから、最近の女子高生という意味で
自分の中で受け入れるのに時間がかかりました。
「素直な子だ」と受け止めるのに時間がかかって、
最初は嫌な子だと思っていたのだけれど、
台本を読み続けるうちに次第に好きになっていきました。
藤原令子
薫は、私よりもだいぶ落ち着いたタイプです。
でも、自分として台詞に違和感は感じなかったので、
自然と演じることが出来ました。
高山 翼
最初に台本を読んだ時には、
簡単に受け入れられませんでした。
政治家の息子で大金持ちで、男の子が好きという役で、
自分とは違うと思ったからです。
しかし、物語が進むにつれて、彼の友情を大事にするところや、
いづみを見捨てないところなど、
高校生らしい「子どもっぽさ」があったので、
自分なりに納得する事ができました。
Q:ピンクいろでも、桜いろでもなく、
『ももいろそらを』というタイトルにしたのはどうしてですか?
小林啓一監督
タイトルは消去法で決めました。
ピンクという言葉を使うと、
女子高生を題材にしているという事もあって、
嫌らしい感じが出てしまうと思いました。
そこで、うちの姪が”もも”という名前なので、
それにもあやかり「ももいろ」としました。
(地ムービーより)





