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Wの悲劇 感想 薬師丸ひろ子主演 キネカ大森30周年記念企画 澤井信一郎監督 世良公則、三田佳子

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『Wの悲劇』
日本映画 1984年製作
キネカ大森30周年記念企画
キネカ大森で鑑賞





これからも研究ガンバレおぼちゃん!




↓予告動画




いや~思わず入り込んで観てしまい、
感動して
右目からポロッと
涙がこぼれちゃいました
(Åー゜)



監督: 澤井信一郎
製作: 角川春樹
プロデューサー: 黒澤満
伊藤亮爾
瀬戸恒雄
原作: 夏樹静子
脚本: 荒井晴彦
    澤井信一郎
撮影: 仙元誠三
美術: 桑名忠之
編集: 西東清明
音楽: 久石譲
音楽プロデューサー: 高桑忠男
              石川光
助監督: 藤沢勇夫

出演:

薬師丸ひろ子
世良公則
三田佳子
三田村邦彦
高木美保
蜷川幸雄
志方亜紀子
清水紘治
南美江
草薙幸二郎
西田健
香野百合子
日野道夫
仲谷昇
梨本勝
福岡翼
須藤甚一郎
藤田恵子

これ、有名すぎる作品ですが、
一応あらすじ(注:ネタバレ!ウィキペディアより)↓

三田静香(薬師丸ひろ子)は劇団「海」の研究生で、女優になるために努力を重ねる20歳の女性。そんな真摯な静香を公園で見初めた森口(世良公則)は元劇団員の26歳、今は不動産屋の社員をしている。
静香は劇団の次回公演『Wの悲劇』の準主役選考オーディションに臨むが、同期のかおり(高木美保)が役を射止め、静香は物語の冒頭でひとことだけ台詞のある端役(兼プロンプター)を担当することになった。オーディションに落ちて落ち込む静香に、森口は俳優時代の心理的な苦悩を語る。静香の友人が演劇をやめて家庭に入ったことも手伝い、2人は「静香がスターになれなかったら」という条件で結婚の約束をする。
そんな静香に、危険な第2のチャンスが待っていた。『Wの悲劇』公演のため大阪に滞在中、看板女優である羽鳥翔(三田佳子)のホテルの部屋で、羽鳥のパトロンの堂原(仲谷昇)が腹上死してしまったのだ。スキャンダルになることを恐れた羽鳥は、たまたま部屋の前を通った静香を呼び寄せ、身代わりになることを頼む。その見返りとして、続く東京公演でかおりを降板させ、静香を準主役へ起用させることを約束する。舞台への情熱が勝った静香はその申し出を承諾し、羽鳥の代わりにスキャンダルの当事者としてマスコミの矢面に立つ。
そして、静香にとって初めての大舞台となる、東京公演の幕が上がる。羽鳥の後押しもあって、静香はステージの上で全身全霊で役柄を演じきり、観客や団員達の賞賛と祝福を受ける。しかし栄光もつかの間、新しいスターを取材しようと集まった報道陣の前に真相を知ったかおりが現れ、ことの全てを暴露する。一夜の名声から再びスキャンダルの汚名をかぶった静香だが、同時に自分の道は舞台にしかないことを確信する。静香は女優として再起することを誓い、森口に別れを告げる。そんな静香の去り際を、森口は拍手で見送る。



で、もうまずは詳しく、熱く語られている映画ブロガーsakuさんの記事←クリック
読んでみてくださいね。

私は角川映画全盛期の頃、
莫大な費用をかけたメディアミックスと宣伝に対する抵抗感があり、
余り観ませんでした。
好きな監督の作品でも観ていなかったりするのです。
一流のスタッフを揃えた仕事なので、
今考えるともったいないのですが、
30年以上たって、素直に観るのもまたいいかなあと思ったりします。
当時劇場鑑賞された方も多いでしょう。
ビデオ、TV放送、DVDで繰り返しご覧になってる方も多いでしょう。
私は家で見るとついながら見になってしまい、
集中できないです。だからすぐ忘れちゃう(´□`。)
劇場鑑賞しても忘れること多いけど、
家で見ると忘却率高すぎでいけません。(´д`lll)
まあ、生活感溢れる自宅でなく、
映画館でじっくり観たいんですよ。
この作品はいつか絶対劇場で観るぞ!
と、思っていると本当にその時が来ること多いです。
長く生きてるからかもしれないけどσ(^_^;)


『Wの悲劇』は娘と一緒に観ました。
観終わって場内に明かりがついて
娘、開口一番「レベル高っ!」でした(笑)


image


↑これはロビーにある掲示です。
当時のキネ旬の記事などが貼ってありました。
これ、全部読んできました。
澤井監督と映画評論家の山根貞男さんとの対談、
薬師丸ひろ子のインタビューなど、とても興味深かったです。
中でも痛快だったのが澤井監督の師匠である
マキノ雅弘監督が『Wの悲劇』について語ってみえる記事でした。
(澤井監督は東映でマキノ雅弘監督、鈴木則文監督の
助監督の経験が20年ほどあります)
マキノ雅弘監督が澤井監督からぜひ観て欲しいと電話があったから、
久しぶりに東映の試写室で観てきたと語っています。
全般的に褒めてみえますが、
舞台劇の中で、三田さんには倒れるソロの見所のシーンがあるけど、
ひろ子さんに、1人での「お~!才能のある女優だナ!」
とお客に思わせるシーンがない。
1シーンでも、短い1カットでもそれを作ってやれば、
もっとすごい傑作になっていた。
2百何十作作ってきたワシが言うんだから間違いないわ。
でも、よく作ってあって、
正月映画として80点の傑作ってところだナ。
って。言われてました。
薬師丸ひろ子は息の長い女優になるんじゃないかな。とも。
これ、他にも詳細で的確な指摘を、
面白く語ってみえる素敵な記事でした。
(記憶してきただけなのでちょっと表現違ってるかも)

澤井監督はアイドルを演出するときは、
自分でセリフを言って、同じようにできるまでやらせる。
と、話されるのを直接聞きました。
ひろ子さんの当時のインタビューで、
澤井監督監督がこうしなさいと演じて見せてくれるけど、
それがすごく女らしくて自分にはとても完璧にはまねできない。
と言っています。
自分でやってみせる演出はマキノ雅弘監督ゆずりですよね。

ブロガーsakuさんが「あまちゃん」との類似点語られていますが、
こんな両作品の比較動画があります↓











トップ写真の記者会見の場面は見所ですよね。
当時の記事で澤井監督が気に入っている女優3人は、
大竹しのぶ、桜田淳子、夏目雅子と言われてます。
彼女たちは泣くシーンではどれだけでも涙が流せる。
でも、それは道具になってしまっている。
薬師丸ひろ子はボロボロ泣かないけど、
その涙に重みがあり、才能を感じると。
エンド・ロールも色々なパターンを考えたけど、
泣いているのか笑っているのか分からない
あの絶妙な表情のカットがあって、
あそこでずっと止めたまま曲をかぶせるという
アイディアが一番いいと思った。
と、記事にありました。
あのエンディング・ロールは本当に印象的です。



↓1987年の薬師丸ひろ子が歌う 「Woman ~Wの悲劇より~」


↓2013年の薬師丸ひろ子が歌う「Woman ~Wの悲劇より~」
 歌ったあとの語りが素敵ですよ。



キネカ大森はJR大森駅そばの西友の5階にあります。
今30周年記念企画で開業当時のラインナップの上映や、
特集上映やトークイベントなどが行われています。
私はツィッターもしていますが、
キネカ大森で観た感想ツィートへの反応が多く、
ブログより反響があってびっくりしています。
キネカ大森公式アカウントさんが
返信下さるのが嬉しいですよ。
私は今のシネコンはあまり好きじゃないです。
キネカ大森は日本初のシネコンになりますが、
今の新しいシネコンにはない、
懐かしい、昔は街にあった普通の映画館の雰囲気が良いですよ。
様々な掲示は凝っているし、
たくさんのパンフ、書籍がロビーで読めるようになっています。
キネカ大森HP←クリック

image


image

後ろ向きの人物は娘。
本人気付かない間に撮りました(笑)


最後になりましたが、
澤井監督は浜松出身(雄踏町)です。
2011年に浜松シネマイーラの館主榎本さん中心に行われた、
「浜松ゆかりの映画人フォーラム」に、
パネリストで澤井監督もみえました。
下の写真は打ち上げ時の写真。若い女性達は
私が浜松にいた時すぐ近所だったフォーラムの会場になった
静岡文化芸術大学の学生さんたち。
左の男性が澤井監督、
右が同じく浜松出身の豊島圭介監督(『ソフトボーイ』
『裁判長!ここは懲役4年でどうすか』など)です。
澤井監督の後ろに立っているのが私の娘です。
この2人の監督は娘の高校の先輩。
同窓意識の強い学校で、
娘は澤井監督に呼ばれて何か話していました。
娘の高校受験の少し前に『裁判長!ここは懲役4年でどうすか』の、
シネマイーラでの舞台挨拶で豊島監督がみえて、
娘は監督の出身高校受けますと言って、
「受かるといいね」ってパンフにサインしてもらって、
ガンバレと励ましてもらっていました。



そしてこちらは、シネマイーラの3周年記念の会報に、
フォーラムに参加された映画人のみなさんから、
直筆メッセージを戴き、私が似顔絵つけてまとめたものです。



澤井監督はニコニコしながら、
辛辣なことをサラッと話されてました。

『Wの悲劇』の公開当時の併映作品は
大林宣彦監督原田知世主演の『天国にいちばん近い島』
こちらも観ました。近日中に記事書く予定です。


『かしこい狗は、吠えずに笑う』

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