『甘い鞭』
浜松シネマイーラで鑑賞
日本映画 2013年製作
↓予告動画
監督・脚本:石井隆
原作:大石圭
出演:壇蜜 32歳の奈緒子
間宮夕貴 17歳の奈緒子
中野剛
屋敷紘子
中山峻
諏訪太朗
光山文章
クラ
有末剛
伊藤洋三郎
中島ひろ子 加代子
竹中直人 醍醐
ショッキングな内容とエロティックな描写で話題を呼んだ
大石圭の同名小説を、「花と蛇」の石井隆監督が映画化。
隣人男性に拉致監禁され、
1カ月にわたって弄ばれ続けた末に
男を殺害して生き延びた女子高生・奈緒子。
トラウマを抱えたまま成長した彼女は、
昼間は不妊治療専門の女医、
夜はSMクラブの売れっ子M嬢というふたつの顔を持つようになる。
「エロスの女王」としてブレイク中のタレント・壇蜜が、
成長した奈緒子役を熱演。
(映画.COMより)
見せつけられて...疲れましたヮf^_^;
もうSMは当分いりません...
てか、一生分観てしまった感じ(^▽^;)
これ、観てて先ず、脳裏に浮かんだ言葉は、
「俳優の皆さんもスタッフも、みなさんお疲れ様です!」
あの~、私は成人映画の世界もAVの世界にも疎いので、
この映画は過激だと感じましたが、
角川書店配給で普通の映画館で上映されているので
そんなに大したことないのでしょうか。
これ観ると『共喰い』なんてホント爽やかな青春映画だったナア
って思えます(^_^;)
ここまでのエロは昨年の「生きつづけるロマンポルノ」特集以来です。
この特集も1本観るとお腹一杯で、全部観る時間もなく、
結局3本しか観れませんでした。
それでもしばらくエロはいらないです気分になりました(;^_^A
約1年後に観たのがこの『甘い鞭』
女は私しか観ていませんでした(^^ゞ
アンモラル、インモラルを描いた映画は観たいのですが、
性的なアンモラル描写は疲れますね...もう歳だナ(x_x;)
壇蜜、間宮夕貴、屋敷紘子の裸の熱演を観ても、
男性俳優の裸の熱演を観ても、
仕事とはいえ、真っ裸でこんな演技して
なんだか大変だナ~って思えてしまって...
鞭で打たれた全身の傷のメイクなんかも、
相当時間かかりそうで、
メイクする方もされる方も大変だよナ...
緊縛も時間かかりそうだった。
有末剛センセイは相当手早くて、
すごいテクニックだなあと感心しましたけど。
映画の本筋、ストーリーと関係ないことばかり気になってしまいました。
この作品は詰まる所、
究極の人間の業の深さの一つの型を描いている訳ですが、
ここまでの業の深さを語るプロセスに相当疲れました。
映画の尺も長かったし、SM描写や、監禁中の暴力的な性描写も、
興味がないと長すぎて飽きてしまうんですョ。
それと、奈緒子のトラウマになっている監禁体験と、
それに対する母親の態度ですが、
私はこれ、「男目線」の描写がどうにも納得できませんでした。
1ヶ月監禁されていた奈緒子が家に帰ってきたとき、
母親が「あなた誰?」って言いました。
命からがら逃げてきた娘を抱きとめてやりませんでした。
『ペコロスの母に会いに行く』の
ボケてしまったお母ちゃんじゃないんですよ、
何で娘の安否が心配で心配で仕方なかった母親が、
帰って来た娘が分からないんですか?
心配が募って憔悴していたから?
娘が殴られて顔に傷があったり、腫れていたり、
血まみれだから分からないんですか?
おかしいよこれ...
そもそも、17歳の娘が向かいの家の男に誘拐監禁され、
性的暴力をされっるていう設定が、
18歳の娘がいる私にとっては、
精神的に良くないですね。
かなり観るの躊躇したんです。
でも、こんな映画を見る機会も滅多にないと思って、
観てしまったのです(_ _。)
これこそ自己責任ですね(TωT)
でも、本当に分からなかったのですよ、
あの、娘が帰ってきたときのお母さんの態度が。
安易に性差の問題を持ち出したくないけれども
これ、原作も脚本も監督も男性だから、
母親の気持ちが分からないんじゃないの?
と、つい思ってしまいました。
(でも、こういう母親もいるのだろうか...)
このことが影響して、
壇蜜演じる現在の奈緒子の心理や行動に、
いまいちリアリティーや説得力を感じられませんでした。
所詮これは男性目線で描いたところの、
女の業の世界じゃないのかって...
作品がそもそもそういうものでしょってことなのかな?
ごちゃごちゃ書いてしまいましたが、
私は95年の『GONIN』以来、
石井隆監督の映画を見ていなかったので、
本当に久しぶりの石井隆作品でした。
石井隆ワールド健在だなあと思いました。
このへヴィーなエロスの世界を描こうという映画監督も、
他にいないのでしょうね。
この壇蜜の表情は、↑
いつもはM役の奈緒子がS役を命令されて鞭を振るう場面。
ここで目が明らかに変わったのが分かりました。
スイッチオンって感じ。
パンフを読んだらこの場面を撮影して、
監督はいけると確信できたと書いてあったので、
なるほどと思いました。
壇蜜の裸もいっぱい見せてもらいましたが、
彼女は服を着ている方がエロいなあと思いました。
優秀な女医にはとても見えなかったけど、
SMクラブの衣装は似合っていました。
演技は下手だけど根性ありそうですね。
間宮夕貴はカワイイグラビアアイドルなのに、
良くやりましたねこの役。
頑張って余貴美子や夏川結衣のような、
存在感のある女優になれるかな。
私は竹中直人はくどくてちょっと苦手。
でも石井隆監督の映画に出ている時は、
昔もなぜか気にならなかった。
今回もホントに久しぶりにくどく感じないなあと思って観ていました。
今週は竹中直人は『ぺコロスの母に会いに行く』でも観ましたが、
『甘い鞭』の演技の方が私は良かったです。
冒頭の奈緒子が監禁された地下室のシーンが良かったです。
黒沢清監督の『叫び』も思い出しましたが、
デヴィッド・リンチ師匠の映画に出てきそうな、
ダークな世界観がとても良かったです。
壁の裂け目の暗闇感にはゾクッとしました。
この映画のホラー感がここに一番出ていたように感じました。
(パンフにデヴィッド・リンチ評論家の滝本誠さんが執筆されてました。)
『フィギアなあなた』は未見ですが、
この『甘い鞭』と連続撮影だったそう。
このハードで濃密な石井隆ワールドを
待望していたファンには嬉しい年だったでしょう。
なんだかすべてが軽くなっていくご時世の中で、
こんなゾクッとする暗闇を表現して見せてくれたのは、
ちょっと嬉しかったです。
エロは楽しめなかったのでσ(^_^;)
実は一番困ったのが、
壇蜜の声が私の娘の声にそっくりだったこと。
娘は彼女みたいに話しませんけどね。
私は壇蜜をTVで見たこともなかったし、
映画の予告で少し見ただけだったので、
ホント、似ていて驚きました。
もう、ヘンな気分でありました(゚_゚i)
帰ってきてこれまた壇蜜の声を知らない娘に、
「声があなたにそっくりでびっくりしたよ!」と、
YouTubeの動画で壇蜜が話しているのを娘に見せたら、
「うわっ、なにコレ!?ホントに私の声とそっくり∑(゚Д゚)」と、
相当驚いていました。
なんだか自分の声を聞いているようだと、
ショックを受けていました。
似てるのは声だけです。
ルックスは全く似ていません(苦笑)
奈緒子は17歳から32歳の間に
随分バストが成長したんだなあと思いました(^o^;)
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12月23日(月)~28日(土)レイトショー上映
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高校生・シニア・火曜日みなさま1000円
会員900円
★松山 シネマルナティック
2014年1月3日(金)~10日(金)
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