ハウル・セイシャス~終わりなきメタモルフォーゼ~
Raul - O Início, o Fim e o Meio
Raul -The Beginning,The End And The Middle
ブラジル映画 2012年製作
ドキュメンタリー映画
TOHOシネマズ浜松 ブラジル映画祭2013で鑑賞
ブルース・スプリングスティーンの、
ハウル・セイシャスのカヴァー曲のライブ動画もありますョ
↓予告動画
監督: ヴァルテル・カルヴァーリョ
脚本: レオナルド・グデル
出演:
ハウル・セイシャス、
パウロ・コエーリョ、
ホベルト・メネスカル、
カエターノ・ヴェローゾ、
トン・ゼー
「伝説の人物に歴史など存在しない
伝説は伝説だ ハウルもね」
パウロ・コエーリョ
ハウルはハウルであり続けた。
自由奔放に生きた永遠のロックのカリスマ。
あらすじ:
70年代のブラジル音楽界に突如現われたハウル・セイシャス。
エルヴィス・プレスリーに憧れて音楽を始め、
奇抜な音楽センスと神秘的な歌詞がブラジル人の心をとらえ、
多くの名曲を残した。
ハウルの世界を見事に歌詞にした共作者の一人は
現在世界的な人気作家となったパウロ・コエーリョだった。
ハウルは、ドラッグとアルコールで体を壊し
89年に44歳で短い生涯を閉じたが、
今日に至るまで彼を信望するファンは多く、カリスマ的な存在である。
パウロを始め、カエターノ・ヴェローゾらの音楽関係者、
恋多き男ハウルを愛した女性たち、
家族、友人の証言に当時の映像を交え、ハウルの生き様に迫る。
(公式HPより)
ブラジル音楽に詳しい訳ではないのですが、
ブラジル映画祭では必ず音楽ドキュメンタリー映画、劇映画作品が
入っていますので、毎年何本か観てきました。
ブラジル音楽というと、日本では、
サンバ、ボサノヴァ、ショーロ、
MPB↓
ムージカ・ポプラール・ブラズィレイラ
(Música Popular Brasileira, MPB (エミ・ペー・ベー))
英語的に言うと「ブラジリアン・ポピュラー・ミュージック」の意。
主に、1960年代後半、ボサノヴァ誕生以降の、ブラジルのポピュラー音楽。
(ウィキペディアより)
と、いったところが連想されると思います。
でも、
やはりブラジル音楽の中でもロックは人気の一大ジャンル。
このドキュメンタリー映画は、
ブラジルのロックはこの人から始まった、
ブラジル・ロックの父などと呼ばれて今でも親しまれている
ハウル・セイシャスの人生が描かれています。
私はハウル・セイシャスは知りませんでした。
だけど、面白かったです。楽しめました。
ハウルが生きた時代のブラジルの歴史も、
軍事独裁政権時代を含め描かれていて分かりやすかったし、
伝説のロック・スターですから、
音楽も人物も興味深かったです。
ハウルがプレスリーに憧れた少年時代↓
ハウルは映画も好きで撮りたかったので、
ノートにたくさんセリフ入りの絵コンテを描いていて、
それが残っており、パラパラアニメのようにして見せてくれました。
面白いアクション作品でしたよ。
ハウルは相当破天荒な人生を送った人ですが、
兄弟や娘、友人、愛した女性たちの、
生き生きとした証言からも彼のユニークな人柄が分かります。
日本でも翻訳本がたくさん出ていて人気のある、
作家のパウロ・コエーリョは、
作家になる前に作詞やレコード制作の仕事をしていました。
ハウルの曲に詩を提供していて、
行動も共にしていました。
ハウルにドラッグをすすめたのは彼で、
「ハウルがやったことがないと言ったからすすめたんだ。
知り合った当時、彼はもう妻子もいて、
分別のある大人だったんだからさ。」と、
サラッと言っていましたョΣ(゚д゚;)
アルケミスト―夢を旅した少年 (角川文庫―角川文庫ソフィア)/パウロ コエーリョ
星の巡礼 (角川文庫)/パウロ・コエーリョ
悪魔とプリン嬢 (角川文庫)/パウロ コエーリョ
ザーヒル (角川文庫)/パウロ・コエーリョ
ベロニカは死ぬことにした (角川文庫)/パウロ コエーリョ
↑これは映画化もされました。
ベロニカは死ぬことにした [DVD]/
真木よう子,イ・ワン,風吹ジュン
ベロニカは死ぬことにした [DVD]/
サラ・ミシェル・ゲラー,ジョナサン・タッカー,エリカ・クリステンセン
↓ハウル(左)とパウロ(右)はどっちもひげもじゃ(笑)
パウロの証言部分は、パウロの自宅で撮影されていました。
いつもはいないというハエがきて、
パウロの周りを飛んだりパウロに止まったたり。
「いつもはハエなんていないんだよ。
これはきっとハウルだな。」とパウロが話している場面が、
上の予告映像の中にもあります。
(『マッキ―』ですか!?)
映画の中で証言するパウロ、アーチェリーもなかなかの腕前でした↓
日本でも人気なカエターノ・ヴェローゾは
映画の中でハウルの曲を、
ギターで弾き語りもしています。
ラップが生まれるずっと前に
すでにラップのみたいな曲を作っていたと紹介しながら歌います。
カタエーノ調に歌う曲もありました。
昨年発表された「ブラジル音楽最高のアルバム」を選ぶという、
サンパウロの有名な新聞社とFM曲の共同の企画で、
ハウル・セイシャスの73年のアルバム「クリグハ・バンドーロ」が、
5位に選ばれました。
今年のブ9月18日にブラジル・サンパウロで行われた、
ブルース・スプリングスティーンのコンサートでは、
ハウルの1974年の曲(作詞はもちろんパウロ・コエーリョ)
「Sociedade Alternativa ソシエタージ・アルテルナチーヴァ」
(英語だとAlternative Society オルタナティブ・ソサエティ)
の、カーヴァーが披露され、観客も大合唱。
オフィシャル映像も公開されました。
スプリングスティーンはポルトガル語も達者に曲紹介をして歌っています。
カッコイイですよ。
彼はチリやアルゼンチン公演でも、
現地の伝説的なプロテストソングをカヴァーしたそうです。
やることがスゴイですねスプリングスティーンは。
↓ブルース・スプリングスティーン&Eストリート・バンドの
「Sociedade Alternativa ソシエタージ・アルテルナチーヴァ」
↓こちらがハウル・セイシャスの原曲
今年のブラジル映画祭は音楽ドキュメンタリーが2本ありました。
(今年の上映作品8本中5本がドキュメンタリー映画)
私は『世界中の子どもが危ない』という
多国籍国際企業が作る食品で蔓延している
子どもの肥満問題を追ったドキュメンタリー
も見たかったのですが、スケジュールが合わず、
『時折 グラミーニャの日系家族』←クリックで記事へ
『サントス 美しきブラジリアン・サッカー』←クリックで記事へ
そして、この『ハウル・セイシャス~終わりなきメタモルフォーゼ~』
(ハウルがコンサートで「俺は変わり続けるんだ」と、
語るシーンがあります)
3本ドキュメンタリー映画を観て、
あと1本はブラジル音楽界の伝説的人物、
ルイス・ゴンザーガと息子のゴンザギーニャを描いた伝記劇映画
『ゴンザーガ~父から子へ~』を観ました。
この後書きたいと思います。
こんなあまり一般性のない映画のレビューを書いていても、
読んでもらえないだろうなァ。
と思いつつ、
ブラジル映画祭で上映される映画は毎年ホントに面白く、
質も高いので、あまりブログなどで書かれていない分、
紹介しておきたい気持ちも強いです。
昨年観た4作品も書きました。
(「ブラジル映画祭」は日本人の映画ファンには、
「東京フィルメックス」などよりもマイナーかしら。)
私はラテン系の国々の映画も大好きです。
機会があるとなるべく観るようにしています。
浜松は日系ブラジル人の人が多く、
この映画祭に行くと、周りはみんなポルトガル語を話しています。
映画を観る時の観客のノリもとても良くて楽しいんですよ
渡部亮平監督応援しています
ぜひ、お近くの映画館にリクエストして下さい
★第35回PFFぴあフィルムフェスティバル名古屋会場
愛知芸術文化センター11月14日(木)18:15~
★広島 八丁座11月16日(土)~22日(金)
1週間限定レイトショー公開
21:15~22:50
★大人、大学生1,200円均一料金。
★初日に主演mimpi*β、岡村いずみさんの舞台挨拶あり
①制服割…学生服を着用してご来場の方は当日500円!
②ガールズ割…女子同士、手を繋いでご来場の場合当日1,000円!
③リピート割…半券ご提示で2回目以降(本作に限る)当日1,000円!
④SNS宣伝協力割…スマホまたは携帯電話にて、
期間中SNSで宣伝した画面ご提示で当日1,000円!
この八丁座さんのサービスの充実ぶりはスゴイですね
★仙台桜井薬局セントラルホール11月23日(土)~29日(金)公開
19:20~20:55
お得なホームページ特別割引券(プリントアウト特典)の
サービスをしてみえるので、
利用されてはいかがでしょうか。
★東京 下高井戸シネマ
12月23日(月)~28日(土)レイトショー上映
21:10~22:48
一般1300円 / 大学・専門1100円
高校生・シニア・火曜日みなさま1000円
会員900円
読んで下さってありがとうございましたランキングに参加してます←これをクリックしてもらえたらうれしいです