『僕の帰る場所』
監督・脚本・編集:藤元明緒
母国より日本での生活が長く、
ミャンマー語が話せない幼い兄弟。
母はできれば母国に帰りたいと考えている。
父の難民申請はなかなか通らない。
そして日本での4人の生活に大きな変化が訪れる。
この映画は日本・ミャンマー共同制作。
2014年に日本とミャンマーで撮影、
その後監督自身による2年半の編集作業の後、
今回の東京国際映画祭でワールドプレミアとなりました。
ミャンマー人の母親と子どもたちの3人は日本で暮らしている実の親子で、
父親役のアイセさんだけはミャンマーから参加。
このメインの4人が俳優ではないのが信じられないくらい自然でした。
撮影スタッフは2~30人いたそうですが、
セッティングが終わって、
撮影本番の時には、
監督、カメラマン、録音技師の3人以外は外に出て待機だったそうで、
どんな映像が撮影されているか分からなかったとのこと。
子どもたちの様子はとても自然で演技とは思えなかったです。
監督も幼い子どもたちがミャンマーから来た知らないおじさん(アイセさん)をパパと呼んでくれるか当初は心配だったそうです。
夫婦役の2人もとても素人には見えませんでした。
最小限のスタッフだけが立ち会い、
カメラを意識させない
自然なカットが撮れるようになるまで待ったのでしょう。
そしてワンカット1時間を超える長回しで撮影もしたそうです。
そのような膨大な撮影素材の中から、
良いシーンを厳選して100分に編集したため時間がかかったのでしょう。
有名な俳優さんとしては
津田寛治さんが参加しています。
撮影は1日だけで、
日本料理屋の板長役。
半日は実際に撮影したお店の板長さんに
料理の仕方を教えてもらい、
その後撮影したそうです。
「厳しい板長さんだったので叱られながら料理を覚えましたが、
自分が叱られた時の板長さんを演じてみたシーンが映画に使われていました。」
と、舞台挨拶で津田寛治さんが語りました。
藤元監督の長編初監督作品です。
日本で暮らし働く外国人の日常、
日本で育った子どもたちが
母国に帰って暮らす様子を、
社会問題として声高に叫ぶのでなく、
同じ時代に生きる人間としての
温かみのある目線で
丁寧に瑞々しく描写しています。
是非一般公開され多くの人に観て欲しいです。
インスタからの連携投稿にしようかと思いましたが、
少し手をかけてブログ記事にしました。
東京国際映画祭では昨日までに15本鑑賞。
インスタ投稿したのはまだ8本
鑑賞作品全部投稿できるのか
すでに不安になってる
東京国際映画祭だけでなく、
このところ観て印象深い日本人監督の映画は、
海外拠点に活動している人や、
(『リベリアの白い血』
『Of Love&Low 愛と法』)
この『僕の帰る場所』のように海外と共同制作した作品。
日本国内のマーケットだけで通用する映画を
観ていないこともあるのだけど。
東京国際映画祭では公開が決まっている作品より、
この機会にしか見れなさそうな作品を優先しているので、
気楽に見られる映画がありません。
ない頭をフル回転だから疲れます
でも私は気楽に観られる作品だけでは
満足出来ないから
この疲れは苦痛ではないです。
頭甘やかしてたら早くボケそうなので、
常に刺激が欲しい
海外旅行にも
もう5年は行っていないし、
出来ない英語を絞り出して話すのも
映画祭の時くらいになってしまってる。
しかも英語しか話せない自分が
なんだかとても情けない
思いをするのも東京での映画祭ならでは
さあ、今日から11月ですね。
10月は49本劇場鑑賞。
年間合計は332本。
今年は400本は超えないと思う。
多分…
質も量も追求してますょ
だけど根がミーハーなんで、
浮かれてごめんなさい